梅ヶ島温泉の魅力|安倍川源流の秘湯と山里の観光を楽しむ(静岡県静岡市)

湯め活びより梅ヶ島温泉魅力編アイキャッチ画像

静岡市の最北部、安倍川の源流域にひっそりとたたずむ梅ヶ島温泉。
標高約1,000メートルの山あいに位置し、武田信玄の隠し湯とも伝えられる歴史ある古湯です。
険しい山並みと清らかな流れに囲まれた温泉街には、昔ながらの湯治場の面影が今も息づいています。

この記事は、訪問時の体験や公式情報、公開資料などをもとに、温泉地の魅力を独自の視点でまとめたものです。掲載内容は変更される場合があるため、お出かけ前に各施設や観光協会などの公式サイトで最新情報をご確認ください。

目次

梅ヶ島温泉ってどんなところ? | 4コマ漫画で体験してみる

ゆめにゃん

猫は入れないからフィクションにゃ…

梅ヶ島温泉の魅力を詰め込んだ4コマ漫画。アルカリ性の硫黄泉や山里グルメ、安倍の大滝をゆめにゃんが紹介。

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梅ヶ島の入浴施設と宿の比較表

泉質や入浴スタイルの違いに注目して、主な入浴施設をまとめたものです。
訪問の際には、最新情報を公式サイト等でご確認ください。

施設名・宿名宿泊日帰り主な泉質ポイント
湯元屋「虹乃湯」×○単純硫黄温泉源泉かけ流しの日帰り専門施設
梅ヶ島温泉ホテル梅薫楼○△単純硫黄温泉非加温源泉の「金乃湯」、穴風呂
清香旅館○△単純硫黄温泉非加温ぬる湯と加温浴槽
泉屋旅館○△単純硫黄温泉露天風呂、日帰り要予約
湯の宿いちかわ○○単純硫黄温泉内湯・露天とも源泉かけ流し
おもいでの宿 湯の島館○△単純硫黄温泉貸切風呂4種類、食事付き日帰りプラン
民宿 力休○未確認単純硫黄温泉1日3組限定、小浴場を貸切利用
民宿 湯の華○×単純硫黄温泉薪で加温する貸切岩風呂、宿泊者・キャンプ利用者専用

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梅ヶ島温泉の特徴と魅力

透明感のあるアルカリ性の硫黄泉は、独特のとろりとした湯ざわりと、ほのかな硫黄の香りが魅力。
約39℃の源泉が湧く山里には、温泉の源泉を見学できる洞窟や、長い歴史を物語る史跡も残されています。
名物の静岡おでんや清流の川魚、迫力ある名瀑とともに、奥静岡の最深部を訪ねる旅へ出かけましょう。

実際に訪れて感じたことは「梅ヶ島温泉レビュー」、現地で興味を持ったことを資料とともに掘り下げた内容は「梅ヶ島温泉深掘りレビュー」で紹介しています。

安倍川の源流域、標高約1,000メートルに広がる秘湯の風景

静岡市街地から安倍川沿いを北上すると、次第に街並みは遠ざかり、深い山々が視界を包み込んでいきました。標高約1,000メートルの山あいに位置する梅ヶ島温泉は、渓流と山林に囲まれた静かな温泉地。川沿いのわずかな平地に宿が集まり、背後には険しい山肌が迫ります。山の緑と川のせせらぎ、時折聞こえる鳥の声。そんな素朴な風景こそ、都会の喧騒から離れた梅ヶ島ならではの魅力だと思いました。静岡市観光ナビの梅ヶ島温泉案内でも、安倍川源流域の豊かな自然が紹介されています。

1,700年の伝承と武田信玄の隠し湯が語る古湯の歴史

梅ヶ島温泉には約1,700年前に発見されたという伝承があり、その起源には狩人や山仕事をする人、仙人などが登場します。戦国時代には武田信玄の隠し湯として知られ、徳川家康や勝海舟らも訪れたと伝えられてきました。史実として確認できる出来事と伝承を区別しながらたどってみると、温泉が長く人々の暮らしと関わってきた様子が、おぼろげながら浮かび上がってきました。詳しい歴史は、日本温泉協会による梅ヶ島温泉郷の紹介にも記されています。

今川・武田・徳川の時代をつないだ梅ヶ島金山の物語

梅ヶ島の歴史を語るうえで欠かせないのが、かつて金の採掘が行われた金山の存在です。日影沢金山は今川氏の時代に産金地として知られ、その後も武田氏や徳川氏の支配を経て採掘が続けられました。山梨県との県境に近い立地は、戦国時代の交通や物資の移動とも深く関わっています。温泉と金山、2つの歴史を重ねながら山里を眺めると、静かな風景の奥に別の表情が見えてきました。静岡市の日影沢金山跡の解説には当時の様子が紹介されています。

安倍川沿いの道を北上する、山奥へ向かう旅のプロローグ

梅ヶ島温泉への道のりは、旅の始まりから山深さを感じさせてくれます。新東名高速道路の新静岡ICからは車で約50分。JR静岡駅からは梅ヶ島温泉行きの路線バスに乗り、約1時間45分から2時間の道のりです。車窓を流れる茶畑や山里の集落、次第に近づく険しい山並み。安倍川をたどるにつれて景色が変化していく過程にも、奥静岡へ向かう旅情があります。地元観光ポータルのアクセス案内も参考になります。

アクセス方法所要時間の目安旅の特徴
新静岡ICから車約50分安倍川沿いを北上
JR静岡駅からバス約1時間45分〜2時間安倍線で終点を目指す
静岡ICから車約1時間20分市街地を経由して山間部へ

※所要時間は目安です。交通状況や道路規制、ダイヤによって変わります。

渓流沿いに宿が集まる、昔ながらの温泉街の素朴な風情

梅ヶ島温泉の中心部には、旅館や民宿、食事処が川沿いに集まり、山里らしい落ち着いた街並みをつくっています。大規模な観光施設が並ぶ温泉地とは異なり、宿ごとの個性や、川と山がすぐそばにある距離感が印象的です。長い歴史のなかでは火災や水害にも見舞われましたが、その後も温泉地として歩みを続けてきました。静岡市観光ナビの温泉街特集で紹介される湯橋や川沿いの景色にも、古湯らしい風情が漂っています。

微緑黄色の透明な湯が語る、アルカリ性単純硫黄温泉の個性

梅ヶ島温泉を代表するのは、アルカリ性の単純硫黄温泉です。現地で確認した2019年の混合泉分析書には、泉温38.6℃、現地測定pH9.4、溶存物質0.314g/kgと記されています。知覚的な特徴は「微緑黄色、透明、弱硫化水素臭味」。ほんのりと色づいた透明な湯と、硫黄を感じさせる香りが印象的です。泉質は日本温泉協会の温泉郷案内でも紹介されていますが、分析値は源泉ごとに異なる点にも注目したいところです。

分析項目2019年の混合泉分析書
泉質単純硫黄温泉
泉温38.6℃
pH(現地測定)9.4
pH(試験室測定)9.76
溶存物質0.314g/kg
湯の色・透明度微緑黄色・透明
におい弱硫化水素臭

※湯元屋さんで確認した温泉分析書に基づく数値。温泉地全体のすべての源泉を示すものではありません。

約39℃の源泉が生む、温度にも注目した温泉の楽しみ方

梅ヶ島温泉の源泉温度は約38〜39℃。周辺に高温の源泉が多い地域とは異なり、比較的ぬるめの温度で湧き出していることが特徴です。湧出時の温度と実際の浴槽温度は必ずしも同じではなく、施設によって加温方法や湯使いも異なります。だからこそ、どのように源泉が浴槽へ届けられているのかを確かめるのも楽しみのひとつ。湯元屋さんの公式温泉案内にも、38〜39℃という源泉温度が紹介されています。

指先に感じる独特のとろみ、滑らかな湯ざわりを楽しむ

梅ヶ島温泉の湯に触れたとき、印象に残る特徴のひとつが、独特のとろりとした湯ざわりです。透明感のある見た目からは想像しにくい、滑らかな感触に出会えることがあります。アルカリ性の硫黄泉として知られる梅ヶ島ですが、感じ方は浴槽の状態や湯温、入浴する人によってもさまざま。特定の成分だけで感触を説明するのではなく、湯そのものの個性を楽しみたいところです。静岡市観光ナビでも、特徴的なとろみのある湯が紹介されています。

岩肌から源泉が滴り落ちる、珍しい洞窟「穴ぶろ」の景観

温泉街にある「おゆのふるさと公園」には、梅ヶ島温泉の源泉を間近に感じられる洞窟「穴ぶろ」があります。かつて公共浴場があった場所に近く、現在も洞窟の岩肌から約39℃の硫黄泉が滴り落ちています。通常は衛生管理のためガラス扉が閉じられていますが、その向こうには自然の岩肌から温泉が湧く独特の光景が広がります。静岡市観光ナビの公園案内でも紹介される、梅ヶ島を訪れたらぜひ注目したい見どころです。

湯之神社と温泉湯滝に残る、源泉と人々の深いつながり

おゆのふるさと公園の階段を上ると、山の中腹に湯之神社が鎮座しています。その裏手には源泉の洞窟があり、周囲には温泉と関わりの深い湯滝も見られます。温泉を自然の恵みとして受け止め、長く大切にしてきた土地の歴史が感じられる一角です。浴槽に注がれる湯だけでなく、その湯が生まれる場所にも目を向けてみる。そんな散策ができるのも、梅ヶ島温泉ならではの魅力でしょう。温泉湯滝の観光案内にも周辺の見どころがまとめられています。

硫黄泉から炭酸水素塩泉まで、4つの温泉地を巡る楽しみ

梅ヶ島温泉郷は、梅ヶ島温泉、コンヤ温泉、梅ヶ島新田温泉、梅ヶ島金山温泉の4地区から構成されています。同じ安倍川上流域にありながら、梅ヶ島温泉とコンヤ温泉では単純硫黄泉、新田温泉と金山温泉ではナトリウム-炭酸水素塩泉が知られています。泉質だけでなく、周囲の景観や施設の雰囲気も異なるため、地域ごとに個性を比較しながら巡る楽しみがあります。日本温泉協会の紹介にも、その違いがまとめられています。

温泉地代表的な泉質注目したい魅力
梅ヶ島温泉単純硫黄温泉歴史ある温泉街と源泉の洞窟
コンヤ温泉単純硫黄温泉アルカリ性の湯と山里の景観
梅ヶ島新田温泉ナトリウム-炭酸水素塩温泉梅ヶ島温泉とは異なる泉質
梅ヶ島金山温泉ナトリウム-炭酸水素塩温泉金山の歴史と関わる地域

※泉質は各地区の代表的な分類です。各施設の営業状況や入浴可否は別途確認が必要です。金山温泉を含め、すべての地区で常時入浴できることを意味する表ではありません。

国民保養温泉地にも指定された、自然豊かな山間の温泉郷

梅ヶ島温泉郷は2017年、環境省により国民保養温泉地に指定されました。指定には温泉資源だけでなく、自然環境や温泉地としての利用環境なども関わっています。梅ヶ島の魅力は、湯の個性だけではありません。山あいの景観、温泉街の歴史、清流沿いの散策路など、多様な楽しみがひとつの地域に集まっています。環境省の指定に関する発表を読むと、温泉地全体を見渡す新たな視点も得られるでしょう。

落差85メートル、日本の滝百選「安倍の大滝」の迫力

梅ヶ島温泉を訪れるなら、ぜひ候補に加えたいのが日本の滝百選に選ばれた安倍の大滝です。高さ約85メートル、幅約16メートルという大きな滝が、緑に囲まれた岩壁を豪快に流れ落ちます。滝へ向かう道には2本の吊り橋があり、安倍大滝入口から約1.2km、徒歩約40分の山道を歩きます。川の音を聞きながら進んだ先で出会う迫力ある景観は、山奥を訪ねた旅の印象をさらに深めてくれるでしょう。静岡市の安倍の大滝案内に散策情報があります。

赤水の滝や三段の滝、個性豊かな名瀑を訪ねる楽しさ

梅ヶ島周辺には、安倍の大滝以外にもさまざまな滝が点在しています。県道沿いの展望台から望める赤水の滝、温泉街の奥にある三段の滝、源泉とのつながりを感じられる温泉湯滝など、景観も立地もそれぞれ異なります。赤水の滝の名前には、1707年の宝永地震に伴う山崩れと濁流の歴史も関わっています。美しい滝を眺めながら、大地がつくり上げた地形の物語にも触れられる地域です。静岡市観光ナビの滝めぐり案内も参考になります。

新緑と紅葉が山肌を彩る、四季折々の渓谷の表情

標高の高い山あいに位置する梅ヶ島温泉では、四季によって周囲の景色が大きく変わります。春には山桜と柔らかな新緑、夏には深い緑と清流の風景が広がり、秋には温泉街を囲む山々が赤や黄色に色づきます。紅葉は例年10月下旬から11月上旬ごろがひとつの目安ですが、その年の気候によって見頃は前後します。華やかな観光名所を巡るだけでなく、宿の周囲を歩きながら季節の移ろいを感じる時間も魅力です。静岡市の紅葉案内にも温泉街の景観が紹介されています。

温泉街の食事処で味わう、黒い出汁の名物静岡おでん

梅ヶ島温泉の食の楽しみとして外せないのが、静岡の郷土料理「静岡おでん」です。温泉街の湯元屋さんでは、手作りこんにゃくや黒はんぺん、大根などを出汁でじっくり煮込んだおでんが提供されています。味の染みた具材にだし粉を添える食べ方も、この土地を訪れたくなる理由のひとつ。宿泊しなくても立ち寄れる食事処で、地元ならではの味に出会えるのはうれしいところです。詳しい料理内容は湯元屋さんの公式お食事案内で紹介されています。

温泉宿の夕食で味わう、川魚と山の恵みを生かした料理

梅ヶ島温泉の宿泊では、地域の食材を取り入れた夕食も楽しみのひとつです。例えば「おもいでの宿 湯の島館」さんでは、春の山菜、夏の川魚、秋のきのこ、冬のしし鍋など、季節を意識した創作料理が案内されています。宿によって献立や提供方法は異なりますが、山里の食材をゆっくり味わう時間には、日帰りとは違った旅の魅力があります。料理の内容や食事付きプランは、湯の島館さんの公式料理紹介などで確認できます。

梅ヶ島産の本わさびと手打ちそば、清流の山里で出会う味

梅ヶ島の食文化で注目したいのが、本わさびと手打ちそばの組み合わせです。湯元屋さんでは、新田地区で育てたそばの実を使った自家製手打ちそばに、梅ヶ島産の本わさびを添えて提供しています。わさびの爽やかな香りと辛味、そばの豊かな風味は、静岡の山間地らしい味覚のひとつ。おでんだけではない梅ヶ島の食の奥深さを知ることができます。具体的な提供料理や組み合わせは、湯元屋さんのメニューを参考にしてみてください。

アマゴ釣りや塩焼き体験で親しむ、安倍川上流の山里文化

梅ヶ島新田地区にある日影沢親水園「魚魚の里」では、アマゴの釣りやつかみ取りを楽しめます。自分で釣った魚をその場で塩焼きにして味わえるため、温泉と組み合わせた山里の体験としても魅力的です。また、食事施設では囲炉裏を囲んで川魚や山菜料理を楽しめると案内されています。宿の夕食とは異なる、体験型の食の楽しみを求める人にもおすすめの立ち寄り先です。静岡市の魚魚の里案内で施設情報を確認できます。

山梨県境に迫る奥深い立地が生む、旅の終着点らしい余情

梅ヶ島温泉は、安倍川を北上した先、山梨県境に近い場所に位置しています。かつて峠道は駿河と甲斐を結ぶ道として利用され、金山の歴史とも関わってきました。現在は安倍峠方面の林道に通行規制が設けられることがあり、山間部を通り抜ける旅では事前確認が欠かせません。それでも、山々に囲まれた温泉街に到着したときの「ずいぶん奥まで来た」という感覚は、この土地ならでは。道路情報は静岡市の林道通行規制案内で確認できます。

ゆめにゃん

とろりとした湯に触れ、山の滋味を味わい、安倍川のせせらぎに耳を澄ます。
次の休みは、梅ヶ島温泉で「奥静岡の深き静寂」に出会う旅へ出かけませんか?

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梅ヶ島温泉 季節ごとの魅力

標高約1,000メートルの山あいに位置する梅ヶ島温泉は、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。
平野部より少し遅れて訪れる春の花々から、深い緑と清流が際立つ夏、山肌を鮮やかに染め上げる秋の紅葉、そして時折雪景色が広がる静寂の冬へ。
安倍川の源流域に息づく豊かな自然と、古くから受け継がれてきた温泉文化が重なり合い、四季折々の山里の風情が旅人を迎えます。

春(3~5月頃):山里に遅れて訪れる花々と新緑の息吹

市街地より遅れて咲き誇る、梅と桜の花々

3月中旬頃になると、コンヤ温泉地区の梅ヶ島梅園では約500本の梅がほころび始めます。静岡市街地より遅れて訪れる梅の便りは、山里に春を告げる風物詩です。4月には約200本の桜が植えられたコンヤの里さくら公園も華やぎ、山並みを背景に淡い花々が広がります。平野部で花見の季節を見送ったあとでも、標高差によって再び春の彩りに出会えることが、梅ヶ島ならではの楽しみです。開花時期の目安は、梅ヶ島梅園の紹介やコンヤの里さくら公園の案内でも確認できます。

清流の解禁とともに始まる、安倍川上流の渓流釣り

春の訪れとともに、安倍川上流域ではアマゴなどの渓流釣りが始まります。山々から流れ込む澄んだ水に釣り糸を垂れる人々の姿は、梅ヶ島に春が戻ってきたことを感じさせる光景のひとつです。川沿いには水音が響き、雪解けを待っていたかのように山里の景色も少しずつ活気を帯びていきます。釣り大会が企画されることもあり、自然と地域文化が重なる季節でもあります。遊漁期間や規則については、安倍藁科川漁業協同組合の案内が参考になります。

若葉に包まれる安倍川の渓谷と、山里の温泉風景

5月頃になると、冬の間は落ち着いた色合いだった山々が、柔らかな緑に包まれ始めます。ブナやカエデなどの若葉が斜面に広がり、安倍川沿いの県道からも、芽吹きの季節ならではの明るい景色を楽しめます。そんな山里に湧く温泉は、梅ヶ島温泉とコンヤ温泉では単純硫黄泉、新田温泉と金山温泉では炭酸水素塩泉と、地区によって泉質もさまざま。新緑を眺めながら、それぞれの湯の個性に目を向ける楽しみもあります。日本温泉協会の温泉郷紹介にも、自然と泉質の特徴がまとめられています。

春の食卓を彩る、山菜の香りと清流の川魚

春の梅ヶ島では、山々の芽吹きとともに食卓にも季節の彩りが加わります。フキノトウやタラの芽などの山菜は、天ぷらや小鉢に仕立てられ、特有のほろ苦さと香りが春らしさを感じさせます。さらに、清流で育てられたアマゴの塩焼きも、この土地らしい味覚のひとつ。皮目の香ばしさとふっくらした身を味わいながら、山の恵みに親しむことができます。地元の温泉宿が紹介する旬の料理からも、梅ヶ島の食文化の豊かさが伝わってきます。

夏(6~8月頃):深い緑と清流が織りなす涼やかな渓谷

雨の季節の街道を彩る、色鮮やかなアジサイ

6月頃になると、梅ヶ島温泉へと続く県道29号線沿いではアジサイが季節の彩りを添えます。青や紫、白の花々が安倍川に沿う道を彩り、雨に濡れた葉や山肌の緑が、初夏らしいしっとりとした景色をつくり出します。晴れた日の鮮やかな色彩とは異なり、曇り空や霧のかかる日にも独特の風情があるのが山里の魅力。温泉街へ向かう道のりそのものが、季節の移ろいを感じる時間になります。この街道は梅ヶ島の四季イベント案内でも紹介されています。

深緑の原生林に響く、安倍の大滝の豪快な水音

深い緑に包まれる夏は、安倍の大滝を訪ねるのにも魅力的な季節です。日本の滝百選に選ばれたこの滝は、落差約85メートル、幅約16メートル。険しい岩肌を流れ落ちる白い水流が、周囲の濃い緑と鮮やかな対比を描きます。滝へ続く道には吊り橋や山道があり、歩みを進めるにつれて大きくなる水音も見どころのひとつ。たどり着いた先には、山奥ならではの雄大な景観が広がります。静岡市の安倍の大滝案内では、歩行距離や散策路の情報も紹介されています。

山あいの水辺で楽しむ、アマゴ釣りと川魚の塩焼き

夏の梅ヶ島では、清流に親しむ体験も旅の楽しみになります。梅ヶ島新田地区の日影沢親水園「魚魚の里」では、養殖されたアマゴの釣りやつかみ取りを楽しむことができ、釣った魚をその場で塩焼きにすることもできます。木々に囲まれた水辺で魚と向き合う時間は、温泉に浸かるだけでは見えてこない山里の魅力に触れるひととき。香ばしく焼き上がった川魚を味わえば、清流の恵みが身近に感じられます。体験内容は静岡市の魚魚の里紹介で確認できます。

深緑の山並みを眺めながら味わう、温泉郷の湯めぐり

夏の梅ヶ島温泉郷では、濃い緑に覆われた山々と、穏やかな湯の表情を一緒に楽しめます。温泉街に湧く単純硫黄泉は、透明感のある湯とほのかな硫黄の香りが特徴。一方、周辺の新田温泉や金山温泉では、炭酸水素塩泉という異なる泉質に出会えます。同じ安倍川上流域にありながら、地区ごとにお湯の個性が変わるのも、梅ヶ島温泉郷の面白さ。山里の景色を眺めつつ湯の違いを楽しむ旅は、日本温泉協会が紹介する4つの温泉地ならではの魅力です。

花火と盆踊りが伝える、山里の夏の夕暮れ

日が傾き、山あいの景色が夕闇に包まれる頃、梅ヶ島には昼間とは異なる穏やかな時間が流れます。夏には梅ヶ島地区の盆踊りや、新田・戸持・入島などでの花火大会が地域行事として紹介されています。山々に囲まれた集落で響く太鼓の音や、夜空に広がる花火は、都市部の大規模な催しとは違う素朴な風情を感じさせます。温泉宿で過ごす静かな夜と、山里に受け継がれる夏の文化。そんな組み合わせも、梅ヶ島の夏の行事を知る楽しみのひとつです。

秋(9~11月頃):山頂から里へと移りゆく紅葉の彩り

標高差が描き出す、山々の紅葉のグラデーション

秋の梅ヶ島温泉郷では、標高差によって変化する紅葉の表情が大きな魅力です。10月頃から安倍峠周辺の高い場所で色づきが進み、秋の深まりとともに紅葉は下流側へと移っていきます。11月頃には温泉街やコンヤ温泉周辺でも、赤や黄色に染まる山々の景色が広がります。同じ温泉郷でも、訪れる時期や地区によって異なる色彩に出会えるのが、この土地ならではの面白さ。梅ヶ島の四季の案内には、紅葉が山から里へ移りゆく様子も紹介されています。

闇夜に浮かび上がる、赤水の滝と紅葉の競演

梅ヶ島温泉へ向かう県道沿いにある赤水の滝は、秋の紅葉を楽しむ代表的な名所です。落差約50メートルの水流と周囲の木々が、赤や黄色に染まる山肌を背景に美しい景観をつくります。紅葉の時期にはライトアップが企画されることもあり、暗闇に浮かぶ白い滝と色づいた木々が、昼間とは異なる幻想的な表情を見せてくれます。展望台から眺められることも、この滝の魅力のひとつ。静岡市観光ナビの赤水の滝紹介でも、秋の見どころが案内されています。

荒々しい岩肌と鮮やかな秋色が交わる、大谷崩

日本三大崩れのひとつに数えられる大谷崩は、梅ヶ島周辺の自然の雄大さを象徴する場所です。1707年の宝永地震によって生じたとされる大規模な崩壊地には、険しい岩肌が広がり、その周囲を木々が取り囲んでいます。秋になると、無骨な崩壊地形と色づく森林が対照的な景観を描き出し、一般的な紅葉名所とはひと味違う迫力を感じられます。安倍川の源流域が持つ地形の奥深さにも触れられる名所です。その成り立ちは静岡市の大谷崩紹介でたどることができます。

原木シイタケと山のキノコが彩る、秋の食卓

秋の梅ヶ島では、色づく山々とともに食卓にも季節の変化が訪れます。地元で育てられた原木シイタケをはじめ、山のキノコを取り入れた料理は、この時期ならではの楽しみのひとつ。肉厚なシイタケを炭火で焼いたり、キノコを鍋物や汁物に仕立てたりと、素朴ながらも豊かな風味に出会えます。紅葉を眺めながら山里を散策したあとは、土地の恵みを味わう時間も旅の思い出になるでしょう。静岡県の食の情報センターでも、梅ヶ島産の原木椎茸やキノコが紹介されています。

冬(12~2月頃):雪と静寂に包まれる山奥の古湯

温暖な静岡の奥深くに現れる、白銀の山里

温暖な印象の強い静岡市ですが、標高約1,000メートルの梅ヶ島温泉では、冬になると雪が降ることもあります。積雪した日には、山々や木々、温泉宿の屋根が白く染まり、安倍川の流れとともに静かな冬景色が広がります。もっとも、毎年まとまった雪が積もるとは限らず、雪景色に出会えるかどうかも自然次第。だからこそ、ふと現れる白銀の風景には特別な趣があります。地元旅館が紹介する冬の梅ヶ島からも、その表情を垣間見ることができます。

冷たい山の空気の中で確かめる、硫黄泉の個性

冬の梅ヶ島温泉では、冷たい山の空気と温泉の湯ざわりとの対比も楽しみのひとつです。梅ヶ島温泉の代表的な源泉は38~39℃前後と比較的穏やかな温度で、ほのかな硫黄の香りと滑らかな感触が特徴とされています。実際の浴槽温度や加温の有無は施設によって異なるため、湯使いにも注目したいところ。山奥の静かな風景を眺めながら、それぞれの湯が持つ個性をじっくりと味わう時間も、冬の古湯らしい楽しみです。湯元屋さんの源泉紹介からも泉質や源泉温度を確認できます。

源泉の歴史に思いを巡らせる、おゆのふるさと公園

冬の温泉街を散策するなら、源泉の歴史を伝える「おゆのふるさと公園」も訪ねたい場所です。公園の山の中腹には湯之神社があり、その裏手に源泉が湧く洞窟「穴ぶろ」が残されています。洞窟内では約39℃の硫黄泉が岩肌から滴り落ちていますが、現在は衛生管理のため、通常はガラス扉が閉じられています。冬枯れの木々に囲まれた山道を歩きながら、古くから湧き続けてきた温泉の歴史に思いを巡らせるのも趣深い過ごし方です。静岡市観光ナビのおゆのふるさと公園紹介にも、その由来が記されています。

山里の冬の食卓を囲む、郷土の味覚しし鍋

冬の梅ヶ島では、猪肉を使った「しし鍋」も山里らしい味覚のひとつです。味噌仕立てなどの出汁で猪肉を煮込み、野菜やキノコとともに味わう鍋料理は、土地の食文化に親しむ楽しみを与えてくれます。猪肉ならではの濃厚な旨味と、具材の風味が重なり合う素朴な味わい。静かな冬の夜、温泉宿で食卓を囲みながら過ごす時間にも、山奥の旅ならではの情緒があります。梅ヶ島温泉の宿が紹介する猪鍋にも、季節限定の郷土料理としての魅力が記されています。

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梅ヶ島温泉のポイントと共通点がある温泉地

安倍川源流に息づく秘湯

静岡市葵区の北端、南アルプス南部の山々に近い梅ヶ島温泉。都市部から車で訪ねられる一方、山間の小さな集落に宿が集まる立地は、秘湯という言葉が似合います。静岡県内でも、山奥の温泉地ならではの風情を楽しめる場所です。

南アルプスの山深い場所にひっそりと湧く秘湯といえば、山梨県の奈良田温泉も見逃せません。武田信玄の隠し湯伝説や、アルカリ性の滑らかな湯ざわりなど、梅ヶ島温泉との共通点も豊富。山奥の静けさと個性的な湯を求めるなら、奈良田温泉レビューもぜひ訪ねてみてください。

単純硫黄温泉の個性を知る

梅ヶ島温泉を代表する泉質は、アルカリ性の単純硫黄温泉。硫黄泉というと白濁した湯を想像しがちですが、当地では透明感のある湯が特徴です。泉質名だけでは分からない色や香り、源泉ごとの違いにも注目したい温泉地です。

アルカリ性の単純硫黄温泉を楽しむなら、長野県の戸倉上山田温泉もおすすめです。梅ヶ島温泉とは異なる、千曲川沿いのにぎやかな温泉街で、ほのかな硫黄の香りと滑らかな湯ざわりに出会えます。泉質の共通点と温泉街の違いを楽しみたい方は、戸倉上山田温泉レビューもぜひご覧ください。

武田信玄の隠し湯伝説

梅ヶ島温泉には、戦国武将・武田信玄にまつわる隠し湯の伝承が残されています。駿河と甲斐の境に近い地理的な特徴も、歴史への興味をかき立てる要素のひとつ。史実と伝説をたどりながら、戦国時代の山里に思いを巡らせる楽しさがあります。

武田信玄の隠し湯と伝わる温泉は、梅ヶ島だけではありません。山梨県北杜市の増富温泉もそのひとつ。金山開発にまつわる伝承を持ち、ラジウム温泉として知られる山あいの古湯です。共通する歴史と異なる湯の個性を、増富温泉の魅力でもたどってみてください。

安倍の大滝と渓谷の絶景

日本の滝百選に選ばれた安倍の大滝は、梅ヶ島温泉を代表する自然の名所。落差約85メートルの豪快な水流に加え、周辺には赤水の滝なども点在しています。温泉と滝めぐりを組み合わせれば、安倍川上流の変化に富んだ地形を楽しめます。

温泉と名瀑を一緒に楽しむなら、宮城県の秋保温泉もおすすめです。周辺には日本の滝百選に選ばれた秋保大滝があり、落差55mの豪快な水流が見どころ。梅ヶ島温泉の安倍の大滝とは異なる渓谷の景色を、秋保温泉の魅力とともに楽しんでみてはいかがでしょうか。

梅ヶ島温泉郷の湯めぐり

梅ヶ島温泉郷は、梅ヶ島・コンヤ・新田・金山の4地区からなる温泉地域です。単純硫黄温泉や炭酸水素塩温泉など、地区ごとに異なる湯の特徴が知られています。温泉街だけでなく周辺地域にも目を向けると、梅ヶ島の楽しみ方がさらに広がります。

複数の温泉地を巡る楽しさなら、長野県上田市の丸子温泉郷も見逃せません。鹿教湯・大塩・霊泉寺の3つの温泉地が集まり、それぞれ異なる湯の個性と山里の風情が楽しめます。梅ヶ島温泉郷とはまた違った湯めぐりの魅力を、鹿教湯温泉の魅力でも紹介しています。

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温泉マニアあるある! – 梅ヶ島温泉の魅力編

ゆめにゃん

マニアの人はこうなっちゃう…かも!?

透明な硫黄泉に思わず二度見する

「硫黄泉」と聞いて白濁したお湯を想像していた友達が、「あれ? 普通に透明じゃん」と不思議そうな顔。するとマニアは「ふふふ、硫黄泉が全部白いと思ったら大間違いだよ!」と嬉しそうに解説を始めます。「じゃあ硫黄はどこにいるの?」と聞かれると、「そこが温泉の面白いところなんだよ!」とますます興奮。見えない硫黄にまで愛情を注いでしまいます。

pH9.4を見つけて分析書の前から動かない

温泉分析書でpH9.4の数字を見つけた瞬間、「おおっ、なかなかのアルカリ性だ」と目を輝かせるマニア。友達が「数字より早く入ろうよ」と急かしても、「待って、源泉温度も38.6℃だって」と次の数字を発見。「それ、入れば分かるんじゃない?」と言われても、「入る前から楽しいんだよ」と満面の笑み。入浴前の分析書鑑賞が、すでに温泉旅行の一部なのです。

湯ざわりを確かめる指先が忙しすぎる

湯船に入るなり、両手をすり合わせて「おお、滑らかだねぇ」とご満悦のマニア。今度は腕をなで、指先を動かし、湯口付近でもう一度確認します。友達が「さっきから何してるの?」と聞くと、「場所によって湯ざわりが違うかと思ってさ」とドヤ顔。「そんなに違うの?」と聞き返されると、「それを確かめるのが楽しいんだよ」と力説。お湯の感触だけで、いつまでも盛り上がれます。

約39℃の源泉に勝手に親近感を覚える

源泉温度が約39℃と知ったマニアは、「おお、これはじっくり向き合いたくなる温度だね!」と嬉しそう。友達が「普通のお風呂と変わらなくない?」と言うと、「いやいや、源泉温度と浴槽温度は別の話だからね」と突然講義が始まります。加温の有無や湯の使い方まで気になり始め、気づけば分析書と浴槽を交互に観察。温泉に入る前から頭の中で湯めぐりが始まっています。

湯口とオーバーフローを見てニヤニヤする

浴槽に入ったマニアが最初に目を向けるのは、景色でも天井でもなく湯口。「おっ、ここから入ってくるのか!」と流れを観察し、今度は浴槽の縁へ移動します。友達が「今度は何を探してるの?」と聞くと、「お湯がどこからあふれているのか気になるでしょ」と嬉しそう。湯口から湯尻まで、まるで小さな川の流れを追いかけるように眺めています。

ほのかな硫黄の香りに反応が早すぎる

浴場に入った瞬間、マニアが「おっ、硫黄の香り!」と小さく歓声を上げます。友達が「そんなに匂う?」と首をかしげると、「強くないところがまたいいんだよ」と嬉しそう。湯口付近で香りの違いを確かめようとしますが、「さっきから鼻ばっかり使ってない?」と突っ込まれます。「温泉は目と手と鼻で楽しむんだよ」と返し、今度は湯の色を観察し始めるのでした。

源泉洞窟「穴ぶろ」を見て大興奮する

「おゆのふるさと公園」に源泉が湧く洞窟があると聞き、さっそく見学に向かうマニア。ガラス扉の向こうにある岩肌を眺めながら、「ここから温泉が湧いているのか……」と感動します。友達が「洞窟を見に来たんだっけ?」と不思議そうにすると、「違うよ、温泉の生まれる場所を見に来たんだよ」と真剣な表情。湯船だけでなく、源泉のある風景にまで心を奪われてしまいます。

4つの温泉地区を全部巡りたくなる

梅ヶ島温泉郷には、梅ヶ島・コンヤ・新田・金山の4地区があると知ったマニア。「しかも地区によって泉質も違うんだよ」と、さっそく湯めぐり計画を立て始めます。友達が「今日は梅ヶ島温泉だけでいいんじゃない?」と言うと、「いや、単純硫黄泉と炭酸水素塩泉を比べるチャンスだよ」と即答。気づけば地図に印が増え続け、日帰り旅行の予定がどんどん膨らんでいきます。

安倍の大滝を見ても温泉の話に戻ってしまう

落差約85メートルの安倍の大滝を前に、「うわぁ、すごい迫力!」と感動するマニア。友達も「やっぱり自然っていいよね」と景色に見入っています。ところがマニアは突然、「この山の中に温泉も湧いているんだから面白いよねぇ」と話題を転換。「今は滝を見ようよ」と突っ込まれても、「いや、この地形と温泉の関係が気になるじゃん」と目を輝かせます。絶景を見ても、頭の中は温泉でいっぱいです。

武田信玄の隠し湯に歴史のロマンを感じる

硫黄泉を満喫しながら、「梅ヶ島温泉はさ、信玄の隠し湯って言われてるんだよね」と得意げに語り始めるマニア。友達が「山梨とか長野によくあるよね」と言うと、「それが静岡にもあるってさ……なんだか歴史のロマンを感じるでしょ?」と返答に困る質問をぶっこみます。まわりからは”湯めぐり風林火山”とあだ名されてしまうのです。

管理人

管理人いじりですね…
そう呼ばれるのも悪くない!

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この記事を書いた人

温泉巡り歴15年。
トロトロのお湯と硫黄の香りが大好物。
なのに他の泉質にもすぐハマってしまう。
休日は山奥の秘湯へ直行。
そして、猫が好き。

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