瑞牆山の岩峰に見守られ、清らかな本谷川が寄り添う山深い谷あいに、増富温泉は静かに佇んでいます。
武田信玄ゆかりの隠し湯と伝わる歴史を持ち、低温の源泉と加温浴槽を楽しむ独特の湯文化が今も息づく温泉郷。
花豆や山里の料理、木造宿の風情まで、奥山ならではの穏やかな時間をじっくり味わえます。
- 増富温泉の泉質と源泉の特徴
冷鉱泉や低温泉を中心に、源泉ごとの泉質や温度の違いを紹介 - 低温源泉ならではの湯文化
ぬるい源泉と加温浴槽など、増富に受け継がれる湯浴みを解説 - 瑞牆山と本谷川の観光スポット
日本百名山や名水の渓谷など、周辺で楽しめる自然景観を紹介 - 花豆やほうとうなど山里グルメ
花豆をはじめ、温泉旅と一緒に味わいたい土地の食文化を紹介 - 春夏秋冬で楽しむ増富の魅力
新緑や深緑、紅葉、冬景色など季節ごとの見どころを紹介
増富温泉ってどんなところ? | 4コマ漫画で体験してみる
ゆめにゃん猫は入れないからフィクションにゃ…


温泉マニアあるある! – 増富温泉の魅力編



マニアの人はこうなっちゃう…かも!?
- 「ぬるい!」ではなく「何度?」と聞く
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初めて入った人が「冷たい!」となる低温の源泉でも、マニアの第一声は「これ何度だろ?」。17℃台から30℃を超える源泉まであると知れば、もはや冷たいかどうかより数字が気になります。「こっちは20℃くらいかな」と予想しながら分析書を確認し、当たると地味にうれしい。温度計がなくても勝手に源泉温度当て選手権が始まります。
- 分析書を見つけると入浴が遅れる
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脱衣所で温泉分析書を発見すると、服を脱ぐ手が止まります。「ちょっと待って、こっちは含放射能泉で……こっちはナトリウム-塩化物泉?」。同行者がすでに浴室へ消えても、まだ成分表の前。増富は源泉ごとの差が大きいため、一枚見ただけでは終われません。温泉へ入りに来たはずなのに、最初の10分が資料閲覧です。
- 源泉が違うだけでテンションが上がる
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「増富だから全部同じお湯でしょ?」と言われると、「いやいやいや!」と急に早口になります。泉温もpHも泉質も源泉によって違うと知れば、マニアには比較せずにいられません。「さっきの湯とは別物だな」と嬉しそうに浴槽を移動。普通なら一つの温泉地ですが、本人の感覚では源泉一本ごとに新しいイベントが発生しています。
- 低温浴槽からなかなか出てこない
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低温の源泉浴槽へ入ったマニア。「おお……これはじっくりいける」と、そのまま静止します。同行者が加温浴槽へ移っても動かず、しばらくして見るとまだ同じ場所。「そろそろ出ない?」と聞かれても、「いや、もう少しこの源泉を観察したい」。温泉旅行なのに、いつの間にかマニアだけ時間の流れが遅くなっています。
- 湯口の前が特等席だと思っている
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浴槽へ入ったら景色より先に湯口を確認。「あそこから入ってるな」と静かに移動します。温度、香り、流れ方、析出物……源泉に近い場所ほど情報量が多いと考えているため、湯口付近はマニアにとって最前列。「いい場所取ったね」と言われても本人は景色を見ていません。見ているのは、ひたすらお湯が出てくる管です。
- 浴槽の縁まで観察対象になる
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浴槽の縁に色づきや析出物を見つけると、急に目が輝きます。「ここ見て!」と指差すものの、同行者にはただの浴槽の縁。「長い時間をかけてこうなったんだろうなぁ」と眺め始め、湯色や香りまで確認します。ピカピカの浴槽もいいけれど、源泉が残してきた痕跡にロマンを感じてしまう。それが温泉マニアです。
- オーバーフローを見ると追跡する
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浴槽からお湯があふれていれば、「おっ」と小さく反応。どこから入り、どこへ流れていくのか、目で追い始めます。床を流れる湯まで観察し、「ここ、結構流れてるな」と満足そう。同行者からすれば完全に床を見ている人ですが、マニアにとってオーバーフローは湯使いを知る大切な観察ポイント。視線がどうしても下へ向きます。
- 色と香りを確認してからドヤ顔する
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湯船に入るなり、湯の色をじっと見て、湯口付近で香りを確かめるマニア。「源泉によって全然違うんだよ」と頼まれてもいない解説を始めます。同行者が「へぇ」と返した瞬間、「増富を一括りにしちゃいけないんだよね」とドヤ顔。まだ入浴開始5分ですが、本人の中ではすでに増富温泉研究発表会が開幕しています。
- 分析書を見比べてニヤニヤする
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一湯目を出ても終わりません。別の施設や浴槽で分析書を見つけると、「おっ、さっきと違う!」。泉温、pH、泉質を頭の中で並べ、数字の違いだけでニヤニヤします。「そんなに違う?」と聞かれると、「そこが面白いんじゃん!」。普通なら旅の記念写真を見返しますが、マニアは分析書の写真を拡大して余韻に浸ります。
- 「信玄の隠し湯」で急に歴史まで語り出す
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温泉をひと通り堪能したところで、「ちなみに増富って、信玄の隠し湯って言われてるんだよ」と得意げに歴史解説まで開始。「また信玄?」と同行者に言われても、「山梨の温泉では重要なんだって!」と止まりません。まわりからは”湯めぐり風林火山“とあだ名されてしまうのです。



管理人いじりですね…
そう呼ばれるのも悪くない!
増富温泉の魅力まとめ
秩父多摩甲斐国立公園の豊かな森に抱かれた、山梨県北杜市の増富温泉。
含放射能泉を含む複数の源泉は、泉質や温度、pHもそれぞれ異なり、低温の源泉を生かした湯浴みが大きな特徴です。
瑞牆山や本谷川の雄大な自然と、昔ながらの湯治場情緒が溶け合う、静けさの似合う温泉地です。
増富温泉には冷鉱泉や低温泉が複数あり、温度も泉質も源泉によってさまざま。ぬるい源泉浴槽と加温浴槽を組み合わせるなど、低い源泉温度を生かした独特の湯浴み文化が受け継がれています。
- 源泉ごとに異なる温度
増富温泉の源泉は一様ではなく、17℃台の冷鉱泉から30℃を超える低温泉まで幅があります。一般的な高温泉とは異なり、自然のままではひんやり、あるいはぬるく感じる源泉が多いことが大きな個性。訪れる施設によって、異なる温度の源泉と出会えます。 - 一つに括れない多彩な泉質
含放射能-ナトリウム-塩化物冷鉱泉や、二酸化炭素を含む源泉、ナトリウム-塩化物泉など、増富には性格の異なる源泉が存在します。「増富温泉はこの泉質」と一つに決めつけず、施設ごとの分析書を見比べることも温泉好きには楽しいポイントです。 - 源泉と加温浴槽を楽しむ
低温の源泉をその特徴を生かした温度で使う浴槽と、入りやすい温度まで加温した浴槽を設ける施設もあります。それぞれの温度をゆっくり味わいながら行き来するスタイルは、増富らしい湯浴みの風景。温度の違いそのものを楽しめる温泉地です。 - 色や香りも源泉それぞれ
増富では、透明感のある源泉から褐色系の色合いを帯びるものまで、見た目にも違いがあります。鉱物を思わせる香りや気泡、湯口周辺の析出物が見られる場合もありますが、これらはすべての源泉に共通するものではありません。現地で一湯ずつ確かめる楽しさがあります。
増富温泉には武田信玄の隠し湯と伝わる歴史があり、近代には源泉の調査も行われてきました。山深い立地と静かな環境の中で、長く滞在しながら湯と向き合う文化が育まれてきた温泉地です。
- 信玄公ゆかりの隠し湯伝説
増富温泉には、武田信玄が金山開発に関わる中で利用した、あるいは発見したという伝承が残されています。史実と伝承を区別して見る必要はありますが、「信玄公の隠し湯」として親しまれてきた歴史は、甲斐の山奥に佇む増富ならではの物語です。 - 近代に注目された源泉
大正から昭和初期にかけて増富の源泉は分析や調査の対象となり、放射性成分を含む鉱泉として広く知られるようになりました。昭和13年には東京帝国大学の木村健二郎博士による調査も行われるなど、温泉地としてだけでなく、源泉研究の歴史も刻まれています。 - 文人たちとの静かな縁
山深く落ち着いた環境は、井伏鱒二や高浜虚子をはじめとする文人たちとも縁を結んできました。華やかな歓楽街ではなく、川音や森の気配に包まれて過ごす増富の静けさは、今もどこか文学的。歴史を知って歩けば、温泉街の景色も少し違って見えてきます。 - 国民保養温泉地の歩み
増富温泉は国民保養温泉地に指定されており、温泉だけでなく周囲の自然環境や滞在文化も含めた地域として位置づけられています。大型ホテルが並ぶ温泉街とは異なり、小規模な宿や山里の風景が中心。昔ながらの温泉郷らしい穏やかな空気が残されています。
増富温泉の周囲には、花崗岩の岩峰が連なる瑞牆山や澄んだ本谷川など、奥秩父らしい雄大な景観が広がります。登山から渓谷散策まで、温泉と一緒に山の自然を楽しめる環境も大きな魅力です。
- 奇岩そびえる日本百名山
標高2,230メートルの瑞牆山は、日本百名山の一つ。森の中から巨大な花崗岩の岩峰が突き出す独特の山容は、遠くから眺めてもひと目で分かるほど印象的です。本格的な登山だけでなく、みずがき山自然公園周辺から山の姿を眺めるだけでも、その迫力を楽しめます。 - 名水を育む清らかな源流
本谷川や釜瀬川を含む「金峰山・瑞牆山源流」は、平成の名水百選に選ばれています。大きな岩の間を流れる澄んだ水と、周囲を覆う森林がつくる景観は、増富の山深さを象徴する風景。温泉街でも川音が身近に聞こえ、清流とともに旅をする感覚を味わえます。 - 四季を映す本谷川渓谷
本谷川渓谷は、新緑の春、深い緑に包まれる夏、山々が色づく秋と、季節ごとに異なる表情を見せます。特に紅葉期には、赤や黄色の木々と岩肌、澄んだ流れが重なる華やかな景観に。温泉街から足を延ばし、山里の季節を感じながら歩くのもおすすめです。 - 湖畔散策も楽しいみずがき湖
塩川ダムによって生まれたみずがき湖は、増富温泉へ向かう途中に立ち寄りやすい景勝地。白い鹿鳴峡大橋と湖面、その奥に連なる山並みが開放的な景色をつくります。湖畔には散策路やビジターセンターもあり、ドライブ途中の休憩や周辺散策の拠点にも向いています。
冷涼な高原の気候と豊かな自然に囲まれた増富では、花豆や山菜、川魚など山里ならではの食材が親しまれてきました。山梨名物のほうとうとともに、派手さよりも土地の暮らしが伝わる素朴な味を楽しめます。
- 大粒の花豆は山里の名物
冷涼な土地で育つ大粒の花豆は、増富周辺を代表する食材の一つ。じっくり煮含めた甘煮や、豆を使ったおこわなど、土地ならではの料理として親しまれています。宿の食事や地域の商品で出会えることもあり、その存在感のある大きさも旅の思い出になります。 - 宿に受け継がれる山里の味
増富の宿では、花豆や山菜、地元野菜などを使った料理に出会えることがあります。季節や宿によって献立は異なりますが、山あいで採れる食材を大切に使うのがこの土地らしさ。華美な会席料理とはひと味違う、素朴で温かな山里の食卓も温泉旅の楽しみです。 - 川魚やジビエも山の恵み
イワナやヤマメなどの川魚に加え、一部の宿では鹿や猪などのジビエ料理を提供することもあります。周囲を深い山々に囲まれた増富だからこそ出会える食材です。提供内容や予約の要否は施設によって異なるため、目当ての料理がある場合は事前に確認しておきましょう。 - ほうとうと昔ながらの保存食
山梨を代表する郷土料理「ほうとう」も、増富周辺で楽しみたい一品です。味噌仕立ての汁に幅広の麺と野菜を入れて煮込む素朴な料理は、山里の風景にもよく似合います。さらに味噌、こんにゃく、凍みダイコンなど、地域の暮らしから生まれた保存食文化にも触れられます。
増富温泉は市街地から離れた山あいに位置し、宿や日帰り入浴施設の営業状況も時期によって変わります。交通や季節、入浴時間を事前に確認しておけば、山奥ならではの静けさをよりゆったり楽しめます。
- 昔ながらの湯治場風景
増富温泉には木造建築や昔ながらの看板など、長い年月を重ねた温泉地らしい風景が残っています。大規模な観光施設が密集する場所ではなく、川沿いに宿が点在する落ち着いた環境。温泉街を急いで巡るより、川音を聞きながらゆっくり歩くのが似合います。 - 分析書を見るのも楽しみ
増富には複数の源泉があり、泉質名やpH、源泉温度、湧出量などはそれぞれ異なります。訪問した施設で温泉分析書を確認すると、「同じ増富でもこんなに違うのか」と新しい発見があるはず。数字と実際の湯を見比べながら楽しむのも、増富ならではの湯巡りです。 - 山道を考えたアクセス計画
車では中央自動車道・須玉IC方面から山へ入っていくのが一般的で、温泉郷へ近づくほど山道らしい区間も増えていきます。公共交通では韮崎駅方面からバスを利用できますが、運行本数や季節による変更もあるため、出発前に最新の時刻表を確認しておくと安心です。 - 日帰り入浴は事前確認を
公営の日帰り施設「増富の湯」は現在再整備が進められており、2027年1月の再開が予定されています。旅館の日帰り入浴も、受付時間や休止日が変更されることがあります。遠方から訪れる場合は、当日の営業状況を公式情報で確認してから向かうのがおすすめです。



冷たい源泉に触れ、川のせせらぎを聞き、山里の味をゆっくり楽しむ。
次の休みは、増富温泉で「奥山の静けさと受け継がれてきた湯文化」に出会う旅へ出かけませんか?
この記事は、主に以下の公式サイト・公的資料などを参考にしています。営業時間や料金、交通・観光情報などは変更される場合がありますので、お出かけ前に最新情報をご確認ください。
- 山梨県北杜市公式サイト
- 増富温泉郷国民保養温泉地計画書
- 北杜市観光協会 |ほくとにいくと
- 各施設の公式サイト
増富温泉 – アクセスと基本情報
| 温泉地名 | 増富温泉 |
|---|---|
| 所在地 | 山梨県北杜市 |
| 入浴施設 | 複数あり |
| 主な泉質 | 含放射能-ナトリウム-塩化物冷鉱泉など ※ほかに含二酸化炭素・放射能-ナトリウム-塩化物冷鉱泉、ナトリウム-塩化物温泉など、源泉によって異なる。 pH:5.8~6.6程度(弱酸性~中性) ※環境省資料掲載の10源泉による |
| お湯の特徴 | 17℃台の冷鉱泉から30℃を超える低温泉まで、源泉ごとの違いが大きい増富温泉。 含放射能泉や二酸化炭素を含む源泉、高張性のナトリウム-塩化物泉などがあり、低温の源泉と加温浴槽を楽しめる施設もあります。 |
| 香り | 香りも源泉や浴槽によって異なり、増富温泉全体を一つの特徴では括れません。 鉱物を思わせる香りを感じる湯もありますが、すべての源泉に共通するものではないため、色や気泡、析出物などとともに現地で確かめるのも楽しみの一つです。 |
| 雰囲気 | 瑞牆山や金峰山へ続く深い山々と、本谷川の清流に囲まれた静かな温泉郷。 大型の温泉街とは趣が異なり、昔ながらの宿が山あいに点在します。 信玄公の隠し湯伝説や湯治場の歴史も重なり、奥山らしい落ち着いた風情を味わえます。 |
| 楽しみ方 | まずは施設ごとの温泉分析書を眺め、泉質やpH、源泉温度の違いを比べながら低温の源泉をじっくり楽しむのが増富流。 湯上がりには花豆やほうとうなど山里の味へ。 時間があれば本谷川を散策し、みずがき湖や奇岩そびえる瑞牆山まで足を延ばせば、「温泉+食+奥秩父の自然」を一日かけて満喫できます。 |
| ※源泉や施設によって記載と異なる場合があります。コンディションによって印象は変わる場合があります。 ※掲載している情報は執筆時点のものです。最新の情報は公式サイト等で確認をお願いいたします。 | |
- 信玄公の隠し湯伝説
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増富温泉には、武田信玄が金山開発の際に発見したとする伝承が残ります。甲斐には信玄ゆかりと伝わる温泉が各地にあり、戦国史と温泉文化を結ぶ土地の一つとして増富を楽しめます。
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増富温泉を語るうえで外せないのが、源泉温度の低い冷鉱泉や低温泉。源泉によって温度や泉質が異なり、加温した浴槽を設ける施設もあるなど、高温泉とはひと味違った湯文化が形成されています。
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増富周辺では冷涼な山間部の環境を生かした花豆の栽培が行われています。煮豆やおこわなどに使われる山里らしい食材で、温泉だけでなく増富の農と食文化へ目を向けるきっかけになる名物です。
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増富温泉 季節ごとの魅力まとめ
標高2,230メートルの瑞牆山と、清らかな本谷川の流れに抱かれた増富温泉。
春の芽吹き、夏の深緑、秋の紅葉、そして静けさを増す冬へと、奥秩父の山里は季節ごとに大きく表情を変えます。
低温の源泉を生かした湯文化とともに、その時期だけの山岳景観や清流、山里の食を楽しめるのも増富ならではの魅力です。
山麓から標高を上げるにつれて少しずつ春が進み、本谷川沿いでは柔らかな新緑が広がります。瑞牆山は残雪期を経て5月頃から登山適期を迎え、湖畔散策や山歩きが楽しくなる季節です。
- 標高差が描く春の移ろい
市街地方面から増富温泉へ向かうと、標高が上がるにつれて木々の芽吹きや山の表情も変化していきます。早春から晩春へと季節をさかのぼるような景色は、山深い増富へ向かう道中ならでは。新緑が山肌を淡く染め始めると、温泉郷にも明るい春の色が広がります。 - 新緑に包まれる本谷川渓谷
本谷川渓谷は春の新緑、夏の清涼、秋の紅葉を楽しめる景勝地として紹介されています。大きな岩の間を澄んだ水が流れ、川沿いの木々が芽吹く頃には、緑と清流が重なる爽やかな景観に。温泉とあわせて、山里の春を感じながら歩きたい場所です。 - 残雪から登山シーズンへ
瑞牆山では3月下旬から4月中旬頃が残雪期とされ、一般的な登山適期は5月上旬から10月中旬頃。春前半はまだ冬山の条件が残りますが、季節が進むにつれて山歩きのシーズンへ移っていきます。山頂付近では6月中旬頃まで残雪が見られる場合もあります。 - 春のみずがき湖を歩く
標高約900メートルのみずがき湖には、湖畔を一周する約4キロメートルの散策コースがあります。白い鹿鳴峡大橋と水面、その向こうに連なる山々を眺めながら歩けるのが魅力。温泉郷へ向かう途中に立ち寄り、春の山景色をのんびり眺めるのもおすすめです。
森が深い緑に包まれ、本谷川の澄んだ流れがいっそう涼やかに映る夏。低温の源泉を持つ増富らしい湯浴みと、瑞牆山のシャクナゲ、清流散策、山里の花豆などを組み合わせて楽しめます。
- 夏に際立つ低温源泉の個性
環境省資料に掲載された増富の源泉は17.3℃から32.3℃までと幅があり、冷鉱泉や低温泉が多いのが特徴です。一部の施設では低温の源泉浴槽と加温浴槽が用意され、異なる温度の湯を楽しめます。暑い季節だからこそ、増富ならではの源泉温度にも注目したいところです。 - シャクナゲ彩る瑞牆山
瑞牆山では6月になるとシャクナゲが見頃を迎えます。巨大な花崗岩の岩峰と森、その間を彩る花々が重なる初夏ならではの景色が魅力。みずがき山自然公園側の登山道にはアズマシャクナゲの群生もあり、瑞牆山の険しい山容に柔らかな季節の彩りを添えます。 - 深緑に包まれる本谷川
夏の本谷川渓谷は、濃い緑と澄んだ水がつくる清涼感あふれる景観が見どころです。川沿いには水とふれあえる親水スペースも整備され、大小の岩と清流を間近に眺められます。木々の間から差し込む光や川音まで、奥山の夏らしい風景を楽しめます。 - 赤い花を咲かせる花豆
増富地区では、冷涼な高地を生かして花豆が栽培されています。瑞牆山麓の黒森集落では、7月頃に花豆の鮮やかな赤い花が咲き、緑の畑を彩ります。温泉や山岳景観だけでなく、土地の気候と結びついた農の風景にも目を向けると、増富の夏をより深く感じられます。
秋は標高差のある増富エリアを紅葉が少しずつ移動していく季節。瑞牆山麓から本谷川渓谷、みずがき湖へと見頃が変化し、白灰色の岩峰や澄んだ水と鮮やかな秋色の競演を楽しめます。
- 標高差を追いかける紅葉
標高1,455メートルのみずがき山自然公園は10月中旬から11月上旬頃、本谷川渓谷は10月下旬から11月上旬頃、標高約900メートルのみずがき湖は11月上旬から中旬頃が紅葉の目安。場所を変えながら秋の深まりを追えるのが増富周辺の面白さです。 - 岩峰と紅葉が描く瑞牆山
全山が花崗岩で形成された瑞牆山は、秋になると白灰色の岩峰と色づく森林の対比がいっそう鮮やかになります。みずがき山自然公園からは特徴的な山容を大きく望むことができ、芝生広場からゆっくり眺めるだけでも、奥秩父らしい迫力ある秋景色を楽しめます。 - 紅葉と清流の本谷川渓谷
本谷川渓谷ではカエデやミズナラなどが色づき、澄んだ流れと紅葉が重なる景観を楽しめます。特に温泉峡から上流側は見どころが多く、道路沿いからも渓流を近くに感じられるのが特徴。温泉とあわせて、秋の川沿いをゆっくり巡りたい季節です。 - 湖面に映るみずがき湖の秋
みずがき湖の紅葉は例年11月上旬から中旬頃。モミジやミズナラ、ウルシが湖を囲む山肌を彩り、風の穏やかな日には色づいた山々が湖面へ映り込むこともあります。白い鹿鳴峡大橋が秋色の中に浮かぶ風景は、増富温泉への行き帰りに立ち寄りたい晩秋の見どころです。
冬の増富は、瑞牆山方面の一部施設や林道が冬季休業・閉鎖となり、旅の雰囲気もぐっと静かになります。冷え込む山里で、低温源泉と加温浴槽、冬景色、凍みダイコンなど、この季節ならではの文化に触れられます。
- 静けさ増す冬の温泉郷
みずがき山自然公園は例年12月上旬から4月下旬頃まで冬季休業となり、瑞牆山周辺は観光シーズンとは異なる静かな表情になります。増富温泉では川音や山の気配がいっそう身近に感じられ、昔ながらの山あいの温泉郷らしい落ち着いた時間を楽しめます。 - 冬空に際立つ瑞牆山
北杜市は年間を通じて降水量が比較的少なく、晴天率が高い地域とされています。一方、冬は冷え込みが厳しく、山間部では積雪や路面凍結にも注意が必要です。空気の澄んだ日には、雪をまとった瑞牆山の岩峰が青空にくっきり浮かぶ、冬らしい山岳景観に出会えます。 - 低温源泉と加温湯を味わう
増富には冷鉱泉や低温泉が多く、一部の施設では源泉を生かした低温浴槽と加温浴槽が設けられています。外気が冷え込む冬は、それぞれの浴槽の温度差がより印象的。泉質や源泉温度、湯使いは施設ごとに異なるため、現地の掲示を確認しながら楽しむのがおすすめです。 - 寒さが育む凍みダイコン
増富には冬の凍結と融解を利用して作る「凍みダイコン」の食文化が受け継がれています。厳しい寒さを保存食づくりへ生かしてきた、山里の暮らしを象徴する食の一つです。温かなほうとうなどとあわせれば、温泉だけではない増富の冬の風土にも触れられます。
この記事は、主に以下の公式サイト・公的資料などを参考にしています。営業時間や料金、交通・観光情報などは変更される場合がありますので、お出かけ前に最新情報をご確認ください。
- 山梨県北杜市公式サイト
- 増富温泉郷国民保養温泉地計画書
- 北杜市観光協会 |ほくとにいくと
- 各施設の公式サイト









