標高約1,800メートルの高地に位置する万座温泉は、白く立ち上る湯けむりと濃密な硫黄の香りが広がる温泉郷です。
山々の雄大な景観に囲まれた露天風呂では、乳白色をはじめとする多彩な湯色のお湯が湯船を満たしています。
豊富な自噴湧出量を誇り、施設ごとに異なる源泉の個性を味わう湯巡りが訪れる人を迎えます。
- 冬の万座温泉での気候変化と服装対策
標高1,800m、気温マイナス4度~7度での入浴体験と対策方法 - 硫黄泉のキュッとした湯ざわりと香り
乳白色の湯、酸性泉ならではの感覚と独特の香りの楽しみ方 - 氷点下での露天風呂と星空観察
外気浴を繰り返す入浴、湯けむりが星を横切る夜空の光景 - 源泉の泉質・湯色を比較する湯めぐり
27種類の源泉の違いを、分析書を読み、湯色と湯ざわりで確認する方法 - 高原野菜と地元食材を使った朝食・夕食
嬬恋キャベツ、上州牛など旬の食材を生かした宿の料理体験
万座温泉ってどんなところ? | 4コマ漫画で体験してみる
ゆめにゃん猫は入れないからフィクションにゃ…


万座温泉 体験記
雪の残る山道を慎重に登り、硫黄の香りが車内へ入り込んだ瞬間、万座温泉への到着を実感しました。
夕刻の内湯、氷点下の星空を仰ぐ露天風呂、霜に覆われた朝の湯船へと何度も足を運びます。
帰路では別の宿にも立ち寄り、湯色や湯の花、オーバーフローの違いまで確かめた一泊二日の記録です。
雪が残る山道を一つずつ越え、標高約1,800メートルの温泉街を目指しました。気温の低下、白い噴気、車内へ入り込む硫黄の香りが、目的地との距離を知らせます。
- 凍結箇所を越える山道
山道を登るにつれて、路肩や木々の根元に残る雪が増えていきました。日陰のカーブには硬く凍った箇所もあり、アクセルを緩めてからハンドルをゆっくり切ります。車外温度の表示が下がるたび、平地とは異なる環境へ入ったことが数字から伝わってきました。 - 窓から入り込む硫黄臭
万座ハイウェーを抜けたところで窓を少し開けると、酸味を含んだ硫黄の香りが一気に車内へ流れ込みました。遠くの山肌からは白い噴気が立ち上がり、風に押されて横へ流れています。道路沿いの景色を追いながら、宿の駐車場へ車を進めました。 - 雪を踏み締めて玄関へ
車外へ出ると、冷たい風が頬や耳へ直接当たりました。駐車場には踏み固められた雪が残り、靴底の位置を確かめながら一歩ずつ玄関へ向かいます。手続きを済ませて客室へ入り、荷物を置いた後は、お茶と水を口にして入浴前の水分補給を行いました。 - 分析書を読んで浴室へ
手拭いを持って浴場へ向かい、脱衣所の壁に掲げられた温泉分析書を確認しました。源泉名、泉質、pH、成分表へ順に目を通してから服を脱衣カゴへ収めます。扉を開けると、視界を白く覆う湯けむりと、湯口から落ち続けるお湯の音が迎えました。
夕刻の浴場では、乳白色の湯色と白い湯の花、湯口を覆う黄色や白色の析出物を観察しました。入浴後には硫黄の残り香をまとったまま、群馬と嬬恋の食材が並ぶ夕食会場へ向かいます。
- 湯船からあふれる白濁湯
掛湯を済ませてから、足先を入れて温度を確かめました。わずかにとろみを帯びた湯ざわりが皮膚の上を滑り、肩まで沈むと木製の湯船からお湯がザザッとあふれます。洗い場へ広がるオーバーフローを眺めながら、湯面に浮かぶ白い湯の花を追いました。 - 窓越しに見る白銀の山
内湯の窓の向こうには、夕刻の光を受けた雪山が連なっていました。湯口の周囲には黄色と白色の析出物が付着しています。両手で湯をすくうと、細かな湯の花が掌の中で揺れ、乳白色の湯に小さな波紋が重なりました。 - 酸性泉らしい湯ざわり
湯船の縁へ首を預け、湯面を流れる湯けむりを目で追いました。皮膚の表面には酸性泉らしいキュッとした湯ざわりがあり、その上を滑らかな湯が流れます。鼻先には酸味を含んだ硫黄の香りが残り、手足を動かして浴槽内の温度差も確かめました。 - 高原食材を選ぶ夕食
湯上がりに冷水で顔を洗い、脱衣所の冷水器でコップ2杯分の水分補給を行いました。夕食会場では、嬬恋高原キャベツの料理、肉料理、地元野菜の天ぷらを少しずつ皿へ取ります。キャベツの甘みと肉の旨味を交互に口へ運び、最後は花豆の甘味と熱いお茶で締めました。
外気温がマイナス4度まで下がった深夜、露天風呂へ再び向かいました。熱い濁り湯と氷点下の冷気を交互に受けながら、頭上の星、湯口の音、白く流れる湯けむりを追います。
- 静けさの残る深夜の館内
客室の窓から外を見ると、暗い空に無数の星が浮かんでいました。外気温表示はマイナス4度。水を飲んでから長袖の羽織を重ね、手拭いを持って浴場へ向かいます。廊下では足音だけが響き、昼間とは異なる館内の表情がありました。 - 凍るような木すのこ
脱衣所で服を脱ぎ、露天風呂への扉を開けると冷気が一気に入り込みました。足裏へ触れた木すのこは凍るように冷たく、歩幅を小さくして湯船へ急ぎます。掛湯を繰り返してから乳白色の湯へ入り、肩まで沈んで温度に身体を慣らしました。 - 5往復した入浴と外気浴
湯船を出て縁の岩へ腰掛けると、氷点下の風が濡れた皮膚へ直接当たります。数分で手足が冷たくなり、再び湯船へ入りました。湯に浸かる、岩へ座るという動きを5回繰り返し、熱い湯と冷気が切り替わる瞬間をその都度確かめます。 - 星明かりを横切る湯けむり
頭上には星が広がり、街灯の光が届かない方向ほど細かな星まで見えました。耳へ届くのは、湯口から絶え間なく注がれるお湯の音と、風が建物を抜ける音です。湯面から立ち上る湯けむりが星明かりを横切り、白い筋となって夜空へ消えていきました。
翌朝の外気温はマイナス7度。枝を覆う霜を窓越しに眺めた後、朝日の差し込む露天風呂へ向かいました。入浴と外気浴を3往復し、朝食後には別の源泉を求めて外来入浴へ出発します。
- 霜に覆われた朝の景色
目を覚ましてカーテンを開けると、木々の枝へ白い霜が細かく付着していました。外気温表示はマイナス7度です。洗面台で身支度を済ませ、水を飲んでから浴場へ向かいました。窓から差し込む朝日が廊下の床へ長い影を落としています。 - 朝日の中へ立つ湯けむり
露天風呂の扉を開けると、夜間を下回る冷気が頬へ当たりました。木すのこを急ぎ足で渡り、掛湯を十分に行ってから湯船へ沈みます。乳白色の湯面から立つ湯けむりには朝日が差し込み、白い塊がゆっくり形を変えていました。 - 3往復で確かめた温度差
湯船を出て岩へ座ると、マイナス7度の風が濡れた皮膚を素早く冷やします。手足の冷たさが増したところで再び湯へ入りました。この動きを3往復し、朝の山並みと湯口の音を眺めながら、外気と浴槽の大きな温度差を追いました。 - 焼き魚の香りが漂う朝食
身体の水気を拭き取り、朝食会場へ向かうと焼き魚の香ばしい匂いが漂っていました。焼き立てのパン、高原野菜のサラダ、湯気の立つスープをトレーへ載せます。食後にコーヒーを飲み、客室へ戻って荷造りを済ませてからチェックアウトしました。
チェックアウト後は別の宿で外来入浴を行い、宿泊先とは異なる源泉名と湯色を確認しました。黄色を帯びた濁り湯、勢いのある湯口、床を覆うオーバーフローを見届けてから山を下ります。
- 別の源泉名が並ぶ分析書
受付を済ませ、木造の長い廊下を通って浴場へ向かいました。脱衣所の温泉分析書には、宿泊先とは異なる源泉名と成分構成が記されています。数値を一つずつ確認してから浴室へ入ると、湯船には淡い黄色を帯びた濁り湯が満ちていました。 - 床一面へ流れる源泉
湯口からはお湯がドバドバと注がれ、浴槽の縁を越えて洗い場へ流れ続けていました。手で湯面を軽く揺らすと、細かな湯の花が舞い、波紋の間を漂います。宿泊先とは異なる湯色、香り、湯ざわりを順に確かめ、源泉ごとの違いを記録しました。 - 雪が減っていく帰り道
湯上がりに休憩場所で水分補給を行い、車へ戻って万座ハイウェーを下り始めました。標高が下がるにつれて道路脇の雪は減り、車窓の色が白から枯れ草の茶色へ変わります。ハンドルを握る手元からは、ふとした拍子に硫黄の香りが立ち上りました。 - 荷物に残った万座の香り
都市部へ入っても、衣類や車内には硫黄の残り香がありました。自宅で荷物を運び、使用したタオルを洗濯機へ入れると、部屋の中へ再び独特な香りが広がります。旅先で記した源泉名や湯色をノートへ書き足し、次は別の宿の湯も確かめようと予定表を開きました。



白銀の峰を見仰ぎ、白い湯けむりに身を沈め、濃密な硫黄の香りを纏う。
次の休みは、標高1,800メートルの万座温泉で「天空の湯めぐり」に出かけませんか?
万座温泉 – アクセスと基本情報
| 温泉地名 | 万座温泉 |
|---|---|
| 所在地 | 群馬県吾妻郡嬬恋村 |
| 入浴施設 | 複数あり |
| 主な泉質 | 酸性・含硫黄-ナトリウム・マグネシウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型)(低張性・酸性・高温泉) 酸性・含硫黄-ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物温泉 単純硫黄温泉(硫化水素型)(弱酸性・低張性・高温泉) など、硫黄を含む酸性泉が多く、宿によって湯色や香り、湯ざわりに違いがあります。 pH:約2.5~3.2前後 |
| お湯の特徴 | 乳白色を中心とした濁り湯が多く、白い湯の花が舞う様子も万座温泉ならではの魅力です。 源泉によっては黄色や半透明に見えることもあり、宿ごとに異なる湯色や湯ざわりを楽しめます。 豊富な湧出量に支えられ、勢いよく注がれる湯口や豪快なオーバーフローを目にできる施設もあります。 |
| 香り | 万座温泉を訪れると、温泉街へ近づくにつれて硫黄の香りが漂い始めます。 浴場では硫化水素を含む独特の香りが広がり、白い湯けむりとともに火山地帯ならではの雰囲気を演出します。 宿や源泉によって香りの強さや印象が異なるため、湯巡りをしながら違いを比べるのも楽しみ方の一つです。 |
| 雰囲気 | 標高約1,800メートルの高地に広がる万座温泉は、白い湯けむりと山々の景色に囲まれた温泉地です。 冬は雪景色、夏は高原らしい爽やかな景観が広がり、四季折々の自然を眺めながら散策できます。 宿ごとに異なる源泉を引くため、それぞれのお湯を巡りながら滞在を楽しめるのも魅力です。 |
| 楽しみ方 | まずは温泉分析書を見比べながら宿ごとの源泉や泉質を確認し、湯色や香り、湯ざわりの違いを味わう湯巡りがおすすめです。 入浴後は嬬恋高原キャベツや上州牛、花豆など群馬ならではの食材を使った料理を楽しみ、時間があれば牛池や空吹、熊四郎山周辺の散策や、志賀草津高原ルートの絶景ドライブも満喫したいところです。 夜には標高約1,800メートルならではの星空を眺めながら露天風呂に浸かる時間も印象に残りました。 |
| ※源泉や施設によって記載と異なる場合があります。コンディションによって印象は変わる場合があります。 ※掲載している情報は訪問時のものです。最新の情報は公式サイト等で確認をお願いいたします。 | |
- 標高1800mの天空温泉郷
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群馬県の上信越高原国立公園内に位置し、通年営業の温泉地としては日本有数の高所を誇ります。下界の喧騒から離れた高い標高ならではの澄み渡る空気と、広大な山々を見渡す抜群のロケーションが訪れる旅行者を魅了しています。
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-
万座温泉を象徴する湯色は、一目で見惚れる濃密な乳白色です。硫黄成分をたっぷり含んだ濁り湯は、湯船の底が見えないほど白く着色しており、視覚的にも温泉地に足を踏み入れた実感と特別感を与えてくれます。
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-
地域全体で20種類以上の源泉が存在し、各宿泊施設が独自の自家源泉を所有しています。成分構成やpH値、源泉温度が微妙に異なっており、ひとつの温泉地でありながら多様な浴感とお湯の個性を比較・満喫できます。
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万座温泉が位置する嬬恋村の名産である高原キャベツをはじめ、上州牛や最高級ニジマスのギンヒカリなど、群馬の自然が育んだ食材が揃っています。各宿では地産地消にこだわったバラエティ豊富な夕食が振る舞われます。
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昔の噴火口跡から今なお水蒸気と硫黄ガスが激しく吹き出す、万座温泉を代表する名所です。植物が生えない荒々しい岩肌と力強い噴煙の組み合わせは、活発な地球の活動を体感できる絶景スポットとして親しまれています。
※危険区域への立ち入り禁止など、案内板を確認しましょうあわせて読みたい
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温泉マニアあるある! – 万座温泉編



マニアの人はこうなっちゃう…かも!?
- 到着前から窓を少し開ける
-
万座ハイウェーを走り始めると、目的地はまだ先なのに窓を少しだけ開けてしまいます。「もう硫黄の香りするかな?」と鼻をクンクン。助手席から「寒いから閉めて」と言われても、「いや、この瞬間が始まりなんだよ」と真剣そのもの。香りで現在地を確認し始めたら、もう立派な万座温泉マニアです。
- 温泉分析書より先に源泉名を見る
-
脱衣所へ入ると、まず温泉分析書へ一直線。「泉質は…」「pHは…」ではなく、「今日はどの源泉だ?」と源泉名を最初に確認します。同じ万座温泉でも宿ごとに異なる源泉を使っていることが多いため、分析書を見るだけでワクワク。「今日は昨日と違うお湯だ」とニヤリとする時間も入浴の一部です。
- 白さより湯の花を観察する
-
乳白色のお湯を見ると普通の人は「白くてきれい!」で終わります。ところがマニアは湯面をそっと揺らし、「今日は湯の花が細かいな」「この舞い方好きだな」と観察開始。友達から「何見てるの?」と聞かれても、「ほら、この白い粒がいいんだよ」と説明が止まりません。景色より先に湯の花へ目が向きます。
- オーバーフローを見つけると足が止まる
-
湯船へ入る前なのに、まず確認するのは浴槽の縁です。ドバドバと床へ流れるオーバーフローを見つけると、「これは見事だ…」としばらく立ち止まります。同行者から「まだ入らないの?」と急かされても、「ちょっと待って、この流れ方がいいんだ」と返答。周囲は苦笑いするしかありません。
- 硫黄の香りを宿ごとに比べる
-
「万座温泉は硫黄の香りがするね。」普通ならそれで終わりです。しかしマニアは、「今日は少しやわらかい」「昨日より酸味が強い気がする」と宿ごとの差を語り始めます。友達から「全部同じじゃない?」と言われても、「いやいや、ちゃんと違うから!」と真顔。鼻まで湯めぐりを楽しんでいます。
- 湯口の前が特等席になる
-
露天風呂へ入っても、景色の良い場所ではなく湯口の近くへ一直線。「この勢い最高」「この音が落ち着く」と、お湯が注がれる様子を眺め続けます。湯口から流れ落ちる音、湯面へ広がる波紋、浴槽いっぱいに広がる湯けむり…。いつの間にか景色より湯口を見ている時間の方が長くなっています。
- 「今日は何色かな?」が合言葉
-
万座温泉といえば乳白色のイメージですが、宿や源泉によっては黄色味を帯びたり、透明感があったりと印象が変わります。そのため浴室へ入る前から「今日はどんな湯色かな?」と楽しみにしています。友達が「白いお湯でしょ?」と言っても、「そこが違うんだよ」と嬉しそうに語り始めます。
- 氷点下ほど露天風呂へ行きたくなる
-
外気温がマイナス表示でも、「これは露天風呂日和だな」と荷物をまとめ始めます。木すのこの冷たさに小走りになりながらも、湯船へ入るとすぐ笑顔。湯けむりの向こうに広がる雪景色や星空を眺め、「やっぱり冬の万座はいいな」と何度も浴場へ通ってしまいます。
- 湯めぐり手形を見ると予定変更
-
観光パンフレットより先に湯めぐり手形を探します。「この宿も入れるの?」「あと一軒行けるな」と計画を組み直し始めるのがお決まりです。宿ごとに源泉が違うと知っているからこそ、「一湯だけでは帰れない」が合言葉。気付けば予定表がお風呂の時間でいっぱいになります。
- 「硫黄ソムリエ」と呼ばれます
-
宿ごとの源泉名を覚え、温泉分析書を読み比べ、湯色や湯ざわり、湯口、オーバーフロー、硫黄の香りまで嬉しそうに語り始めます。「今日は昨日より香りがやわらかいね」なんて言い出した頃には、同行者も苦笑い。「もう説明しなくても分かるよ」と笑われ、まわりからは”硫黄ソムリエ”とあだ名されてしまうのです。



管理人いじりですね…
そう呼ばれるのも悪くない!









