馬頭温泉の魅力|夕焼けと美術館に出会う那珂川の観光旅(栃木県那珂川町)

湯め活びより馬頭温泉の魅力アイキャッチ画像

栃木県北東部、那珂川の清流を望む高台に広がる馬頭温泉郷。
西向きの湯処から眺める夕景の美しさから「夕焼け温泉郷」とも呼ばれています。
なめらかなアルカリ性の湯、鮎や八溝そば、印象的な建築や伝統工芸まで、静かな里山の中に旅の楽しみが詰まった温泉地です。

この記事でわかること
  • 馬頭温泉の泉質とお湯の特徴
    アルカリ性単純温泉を中心に、源泉ごとの個性や湯ざわりを紹介
  • 日帰り温泉と宿泊施設の楽しみ方
    立ち寄り湯から温泉宿まで、目的に合わせた過ごし方を紹介
  • 鮎や八溝そばなどのご当地グルメ
    那珂川の鮎や八溝そばなど、旅先で楽しみたい味覚を紹介
  • 周辺観光とおすすめスポット
    広重美術館や小砂焼、鷲子山上神社など周辺の見どころを紹介
  • 春夏秋冬で変わる季節の魅力
    山野草や鮎、新そば、夕景など四季それぞれの楽しみ方を紹介

この記事は、執筆時点で確認できる公式情報や公開資料などをもとに、温泉地の魅力を独自の視点でまとめたものです。季節や営業状況、時間の経過などにより、掲載内容が現在と異なる場合があります。お出かけ前には、各施設や観光協会などの公式サイトで最新情報をご確認ください。

目次

馬頭温泉ってどんなところ? | 4コマ漫画で体験してみる

ゆめにゃん

猫は入れないからフィクションにゃ…

馬頭温泉の魅力を詰め込んだ4コマ漫画。夕景、温泉、鮎とそば、美術館や自然を紹介

温泉マニアあるある! – 馬頭温泉の魅力編

ゆめにゃん

マニアの人はこうなっちゃう…かも!?

夕焼けの時刻から逆算し始める

「夕焼け温泉郷」と聞いた瞬間、マニアの旅程表に日没時刻が追加されます。「今日は17時12分か……じゃあ16時半には温泉だな」と妙に緻密。友達が「普通に夕方行けばよくない?」と言っても、「夕焼けは待ってくれないんだよ」と真顔です。温泉旅行なのに、いつの間にか天体観測並みの時間管理が始まります。

pH9超を見ると急に真剣になる

馬頭温泉では、アルカリ性単純温泉を中心にpH9を超える源泉が見られます。分析書を見つけたマニアは「9.1……9.5……ほほう」と突然無言。友達が「0.4違うと何かあるの?」と聞くと、「そこを確かめるために入るんだよ!」と嬉しそう。数字を見ただけで湯めぐりの目的がひとつ増えます。

つるつる判定が妙に細かい

透明感のあるアルカリ性の湯に触れると、「おお、これはなかなか」と指先で確認開始。「つるつる?」「なめらか?」「少しとろっとしてる?」と語彙を総動員します。友達には全部「つるつるじゃん」に見えますが、本人には重大問題。最後は「これは馬頭系のつるつるだな」と、誰にも通じない分類を完成させます。

湯口を見つけると吸い寄せられる

いい景色の露天風呂に来たはずなのに、まず見るのは湯口。「ここから入って……こっちへ流れて……」と、お湯の動きを追い始めます。浴槽の縁からオーバーフローしていれば、さらにご機嫌。「那珂川もいいけど、この流れもいいなぁ」と眺めている姿は、もはや川より小さな水流に夢中です。

香りが弱くてもクンクンする

強烈な硫黄香がなくても、マニアの鼻は止まりません。湯口へ近づいて「……うん、穏やか」とクンクン。友達が「何か匂うの?」と尋ねると、「強くないことも情報なんだよ」とドヤ顔で回答します。無色透明で香りが穏やかな湯でも、観察項目をひとつたりとも減らさない。それが温泉マニアです。

独自源泉と聞くと全部入りたくなる

「施設によって源泉が違います」の一文は、マニアにとって危険な言葉。「じゃあ一軒だけじゃ分からないな」と、当然のように二湯目を検索します。自噴泉、深層から汲み上げる源泉、山あいの源泉……違いを知るほど候補が増加。気づけば温泉旅行ではなく、馬頭源泉比較調査になっています。

鮎を食べながら川の話を始める

那珂川の鮎を前にすれば普通は「おいしそう!」で十分。しかしマニアは「この川を眺めながら温泉に入れるんだよな」と、鮎から温泉へ強引に話を戻します。八溝そばを食べても「このあとどこの湯にする?」。結局、何を食べても会話の終着点は温泉です。

美術館に来ても温泉との距離を考える

馬頭広重美術館の建築を眺めて「おお、これはすごい!」と感動。ところが数分後にはスマホを開き、「ここから温泉まで何分だ?」と検索しています。小砂焼を見ても鷲子山上神社へ行っても、頭の中には次の湯。観光をちゃんと楽しんでいるのに、すべてが温泉を中心に配置されていきます。

「光圀公ゆかり」を得意げに語り始める

温泉を調べていただけなのに、いつの間にか馬頭周辺と水戸藩の歴史まで詳しくなっています。「ちなみにこの辺りは徳川光圀公ゆかりの史跡もあってな……」と、誰も聞いていない豆知識を披露。まわりからは”湯めぐり副将軍”とあだ名されてしまうのです。
「副将軍」は徳川光圀が実際に就いた幕府の正式な役職ではありません。ここでは、後世に広まったイメージをもとに表現しています。
【参考】水戸市「徳川光圀】 / カドブン

管理人

管理人いじりですね…
そう呼ばれるのも悪くない!

馬頭温泉の魅力まとめ

ゆったりと流れる那珂川と、遠くに連なる山々を望む馬頭温泉郷。
川沿いや山あいに個性ある宿が点在し、共同源泉のほか自家源泉を使う施設もあります。
夕焼けを眺め、土地の味覚や文化に触れながら、自分のペースで里山時間を楽しめる温泉地です。

那珂川と夕焼けが描く温泉郷の風景

馬頭温泉郷の大きな魅力が、那珂川の向こうへ沈んでいく夕日です。西向きの湯処が多く、「夕焼け温泉郷」の名で親しまれる景観は、時間とともに少しずつ表情を変えていきます。

  • 夕焼け温泉郷と呼ばれる理由
    馬頭温泉郷は那珂川沿いに温泉宿が点在し、多くの湯処が西側へ開けています。夕刻になると空が黄金色から茜色へと移り、川と山並みを包み込むような景色に。町の資料でも「夕焼け温泉郷」と紹介される、馬頭を象徴する風景です。
  • 那珂川と山々を望む眺望
    宿によっては那珂川の流れと、その向こうに日光・那須方面の山々を望めます。川、河原、山並み、広い空が重なる素朴な風景には、大規模な温泉街とはまた違った開放感があります。自然を眺めながらのんびり過ごしたい旅と好相性です。
  • 朝から夜まで移ろう景色
    馬頭の魅力は夕焼けだけではありません。日中は那珂川と山々を明るく見渡し、日没後は里山らしい静かな夜へ。露天風呂から夕日や星空を案内する宿もあり、一日の中で景色が少しずつ変わっていくことも滞在の楽しみになります。
  • 宿が点在する静かな温泉郷
    馬頭温泉郷は、一本の温泉街に大型旅館が連続するタイプではありません。那珂川沿いの小口地区を中心に、客室数の少ない宿からホテルまでそれぞれ異なる規模の施設が点在しています。宿ごとの雰囲気を選びながら、静かな里山に滞在できるのも魅力です。
アルカリ性の湯と多彩な源泉を楽しむ

馬頭温泉郷ではアルカリ性単純温泉が中心で、pH9台を掲げる施設もあります。一方ですべて同じ源泉ではなく、共同源泉のほか自家源泉や古くから自噴すると紹介される湯もあり、掘り下げるほど個性が見えてきます。

  • pH9台のアルカリ性単純温泉
    馬頭温泉では、いさみ館がpH9.3、元湯東家がpH9.4、南平台温泉がpH9.6と案内するなど、アルカリ性の源泉が複数確認できます。強い香りを前面に出すタイプではなく、施設では「つるつる」「とろとろ」など、なめらかな湯ざわりが特徴として紹介されています。
  • 共同源泉と自家源泉の違い
    町営ゆりがねの湯などで使われる「馬頭温泉管理組合源泉」は、泉温46.8℃のアルカリ性単純温泉で、ほぼ無色透明・無味無臭と案内されています。一方、南平台温泉のように敷地内で掘削した自家源泉を持つ施設もあり、馬頭温泉を一つの数値だけでは語れません。
  • 古くから自噴すると伝わる湯
    馬頭温泉の源泉発見は万延元年(1860年)と伝えられていますが、小口館下の湯については「350年以上前から自噴する温泉」と栃木県観光公式サイトが紹介しています。由来の異なる湯の記録が地域に残っていることも、馬頭温泉郷の奥深さを感じさせます。
  • 小砂地区に湧く個性的な源泉
    温泉郷の小砂地区には、地下1200mから湧出し天然ラドンを含むと紹介される小砂温泉の源泉もあります。那珂川沿いの共同源泉とは異なる系統の湯が存在するため、馬頭では「どの施設の、どの源泉なのか」を確かめながら巡る楽しみがあります。
鮎と八溝そばに出会う里山の味覚

清流・那珂川の鮎と、地元産そば粉を使った八溝そばは、馬頭周辺を代表する味覚です。さらに淡水魚やこんにゃく、ゆばなど、山と川に囲まれた土地らしい素朴な食文化にも出会えます。

  • 那珂川の鮎を味わう
    那珂川町では鮎が地域を代表する味覚として親しまれ、夏から秋には観光やなも営業します。川辺で香ばしい塩焼きなどを味わえば、目の前を流れる那珂川と食文化が自然につながります。鮎の甘露煮など、持ち帰りや土産で楽しめる品もあります。
  • 地元産そば粉の八溝そば
    那珂川町には地元産のそば粉を使う店が多く、「八溝そば街道」としてさまざまなそば処が紹介されています。石臼挽き、挽きぐるみ、細麺など店ごとに仕立ても異なり、温泉の前後に一軒ずつ訪ねて好みの一杯を探す楽しみもあります。
  • 里山ほんもろこと淡水魚文化
    御前岩物産センターなどでは、那珂川町の豊かな水で育てる「里山ほんもろこ」を使った料理も紹介されています。鮎だけでなく小さな淡水魚にも食文化が広がっているところに、川や水とともに暮らしてきた土地らしさを感じられます。
  • 素朴な特産品をお土産に
    手づくりこんにゃく、天然みそ、ゆば、ばとうハム、ジェラートなど、町には気取らない特産品がそろいます。道の駅ばとうには農産物直売所やレストラン、ジェラート工房もあり、温泉帰りに土地の味を探す立ち寄り先として利用できます。
広重美術館と小砂焼をめぐる文化散策

馬頭の面白さは、温泉と自然だけではありません。印象的な建築で知られる美術館、江戸時代から続く小砂焼、県境をまたぐ神社など、小さな町の中に個性豊かな文化スポットが点在しています。

  • 広重の雨を表現した美術館
    那珂川町馬頭広重美術館は隈研吾氏の設計。建物を包む細かなルーバーは、歌川広重が描いた特徴的な「雨」の表現を建築へ置き換えたものです。2026年の改修でもこの意匠は受け継がれ、外観そのものも鑑賞したくなる美術館となっています。
  • 地域素材が息づく建築空間
    美術館では当初から地元産の杉や石、和紙など地域の素材が積極的に取り入れられました。浮世絵を鑑賞する場所でありながら、建物の光や影、素材の質感まで含めて楽しめるのが魅力。温泉地の周辺観光としては、かなり存在感のある一軒です。
  • 天保元年に始まった小砂焼
    小砂焼の始まりは天保元年(1830年)。町の公式資料では、水戸藩主・徳川斉昭が当地の陶土を見いだし、水戸藩営御用製陶所の原料として使われたことを起源としています。現在も複数の窯元があり、陶芸体験を受け付けている施設もあります。
  • 県境に鎮座するフクロウの神社
    鷲子山上神社は栃木県と茨城県の県境上に鎮座し、大鳥居や本殿の中央を県境が通る珍しい神社です。境内には地上約7mの大フクロウ像をはじめ、多くのフクロウ像が点在。深い木立の中を歩くだけでも印象に残る山上の散策地です。
  • 那珂川を知る川の水族館
    少し足を延ばした大田原市には、栃木県なかがわ水遊園があります。栃木県唯一の水族館で、那珂川から世界の川まで大小約60の水槽で紹介。馬頭温泉と同じ那珂川をテーマに旅をつなげられる、周辺観光スポットとして相性の良い施設です。
四季の里山を自分のペースで楽しむ

馬頭温泉周辺では、春の山野草、夏の鮎と観光やな、秋の里山風景、冬の澄んだ夕空と、季節ごとに旅の主役が変わります。日帰り湯から宿泊まで、自分に合った過ごし方を選びやすい温泉郷です。

  • 春を告げるカタクリの群生
    カタクリ山公園では、約3haの雑木林に100万株に及ぶとされるカタクリが群生します。カタクリのほかザゼンソウやショウジョウバカマなどさまざまな山野草も見られ、冬を越した里山が少しずつ色づいていく春ならではの散策を楽しめます。
  • 富山地区を彩るイワウチワ
    富山地区には地元の人々が整備するイワウチワの群生地があり、例年3月下旬から4月中旬ごろに花の季節を迎えます。淡い色の小さな花を探しながら山道を歩き、散策のあとに温泉へ向かう、春らしい一日の組み立ても魅力的です。
  • 夏の那珂川と観光やな
    夏から秋にかけては那珂川の観光やなが季節の風景に加わります。川辺で水音を聞きながら鮎料理を味わい、その後は温泉へ。春の花とはまったく異なる、清流を中心にした馬頭らしい夏の旅を楽しめます。営業期間は年によって確認しておくと安心です。
  • 夕景を主役に宿を選ぶ楽しみ
    馬頭温泉郷には小規模な温泉宿、ホテル、日帰り入浴施設など複数の選択肢があります。宿泊して夕暮れから夜までゆっくり過ごすのも、日帰りで温泉とそばを組み合わせるのも自由。公共交通を利用する場合は、JR氏家駅から路線バスを利用する方法などを事前に確認しておくと旅程を組みやすくなります。
ゆめにゃん

川面を染める夕暮れを眺め、なめらかな湯に浸かり、清流と里山の味を楽しむ。
次の休みは、馬頭温泉でゆっくり流れる「夕焼け温泉郷の時間」を過ごしてみませんか?

主な参考資料・公式サイト

この記事は、主に以下の公式サイト・公的資料などを参考にしています。営業時間や料金、交通・観光情報などは変更される場合がありますので、お出かけ前に最新情報をご確認ください。

馬頭温泉 – アクセスと基本情報

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この記事を書いた人

温泉巡り歴15年。
トロトロのお湯と硫黄の香りが大好物。
なのに他の泉質にもすぐハマってしまう。
休日は山奥の秘湯へ直行。
そして、猫が好き。

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