群馬県北西部、四万川に沿って旅館や共同浴場が点在する四万温泉。
40を超える源泉を抱え、その多くが自然湧出という湯の豊富さも特徴です。
温泉街の奥には四万ブルーで知られる奥四万湖があり、湯めぐりと山あいの景観を一緒に巡れます。
今回は、四万温泉発祥の地と伝わる御夢想の湯と、歴史ある積善館を訪ねました。
- 四万温泉の魅力と泉質の特徴
源泉や泉質、湯量など四万温泉のお湯の個性を紹介します。 - 四万温泉の日帰り湯めぐり体験
御夢想の湯と積善館を巡った実際の日帰りルートを紹介します。 - 御夢想の湯の泉質と入浴体験
pH8.7の硫酸塩泉と共同浴場で体験した湯ざわりを紹介します。 - 積善館・元禄の湯の入浴体験
歴史ある浴室の雰囲気や明治湯の泉質、ランチまで紹介します。 - 奥四万湖と四万温泉の観光情報
四万ブルーや温泉街など湯めぐりと一緒に立ち寄った場所を紹介します。

四万温泉ってどんなところ? | 4コマ漫画で体験してみる
ゆめにゃん猫は入れないからフィクションにゃ…


四万温泉 体験記
今回の日帰りドライブで目指したのは、御夢想の湯と積善館。
同じ四万温泉でも、現地の温泉分析書を読むと泉質もpHも成分構成もかなり違います。
共同浴場、奥四万湖、上州豚のランチ、飲泉、そして元禄の湯へ。
写真と当日の記録をたどりながら、二つの湯を巡った一日を振り返ります。
無料共同浴場や日帰り可能な旅館を調べた結果、今回は御夢想の湯と積善館を選択。最奥の日向見地区から奥四万湖を経て温泉街中心部へ戻る順番で、一日のルートを組みました。
- 共同浴場の多さに迷う
事前に四万温泉を調べ始めると、無料共同浴場に旅館の日帰り入浴まで候補が次々に出てきました。地図を開き、場所と移動順を照らし合わせながら検討。全部寄るのは時間的に難しいため、今回は二湯に絞りました。 - 二つの湯を目的地に設定
一湯目は、四万温泉発祥の地と伝わる日向見地区の御夢想の湯。二湯目は、歴史ある建物と元禄の湯で知られる積善館です。せっかく最奥部まで進むならと、途中ではなく御夢想の湯からスタートする行程にしました。 - 奥四万湖もルートへ追加
地図を眺めていると、日向見地区のさらに奥には奥四万湖があります。御夢想の湯まで行くなら、そのまま湖まで足を延ばしたいところ。御夢想の湯、奥四万湖、積善館という順番なら、車で戻りながら巡れます。 - 水分を用意して四万へ
8月下旬の日曜日、ミネラルウォーターを車内に用意して出発しました。関越自動車道から山間部へ入り、四万川沿いを奥へ進みます。建物の間から川面が見え始めると、いよいよ温泉街へ入ってきたことを実感しました。
13時頃、日向見地区にある御夢想の湯へ到着。小さな共同浴場の壁には温泉分析書が掲示され、pH8.7のカルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉が、加水・加温なしで使われていました。
- 木造の小さな共同浴場へ
13時頃、御夢想の湯に到着しました。木造の湯小屋へ入り、最初に向かったのは浴槽ではなく壁の温泉分析書です。こういう掲示を見つけると、服を脱ぐ前に源泉名やpH、主要成分を一通り確認したくなってしまいます。 - pH8.7の分析書を確認
利用源泉は湯の泉の湯・山鳥の湯・御夢想の湯の混合泉。泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉で、pH8.7、源泉温度48.8℃と記載されていました。加水・加温・循環ろ過・入浴剤・消毒はいずれもなしとなっていました。 - 透明な湯へゆっくり入る
浴槽には無色透明の湯が張られ、縁から静かにオーバーフローしています。かけ湯をしてからゆっくり体を沈めると、さらりと滑るような湯ざわり。強い香りが前に出るタイプではなく、湯口周辺でわずかな鉱物系の匂いを拾いました。 - 共同浴場を守る文化に触れる
御夢想の湯は、地元の方々によって大切に維持されている共同浴場です。こうした場所を旅行者にも開放していただき、実際に湯を利用できること自体がありがたいもの。浴場を後にする際には、地域で守られてきた温泉を使わせていただいたことへの感謝が残りました。 - 後客が増えて15分で退出
しばらく湯に浸かっていると、後から数人の入浴客が続きました。小さな浴場なので、今回は15分ほどで退出します。脱衣所で持参した水を飲み、もう一度分析書へ視線を戻してから、奥四万湖へ向かいました。
御夢想の湯を出た後は、車で奥四万湖へ。青い湖面を眺めてから温泉街中心部へ戻り、四万川沿いを歩いて積善館へ向かいました。静かな湖畔から観光客で賑わう温泉街へ、景色が一気に変わります。
- 奥四万湖に立ち寄る
13時40分頃、奥四万湖へ到着しました。展望できる場所から湖面を見下ろすと、青から緑へ連続するような色が広がっています。周囲の山の緑とは明確に色調が違い、「四万ブルー」という呼び名を現地の景色と結び付けられました。 - 湖面の色を写真に残す
立つ位置や光の当たり方によって、湖面は濃い青にも緑がかった青にも見えます。しばらく場所を変えながら写真を撮影。温泉目的のドライブでしたが、ここは素通りせず立ち寄って正解でした。撮影を終え、再び温泉街へ戻りました。 - 四万川沿いから積善館へ
14時10分頃、四万川沿いの駐車場へ車を停めました。そこから川の流れを横目に歩いて積善館さんへ。水音を聞きながら数分進むと、慶雲橋と木造の本館が視界に入り、写真で何度も見ていた景色が目の前に現れました。 - 日曜日の温泉街を歩く
慶雲橋周辺には記念撮影をする観光客が集まり、本館前もかなりの人出です。御夢想の湯周辺とは空気がまるで違います。橋、本館、川を順番に眺めながら玄関へ入り、食事と元禄の湯を利用するため受付へ向かいました。
積善館では、少しお得だったランチと入浴のセットを利用しました。食後は館内の飲泉所にも立ち寄り、明治湯を少量口に含みます。ここでも温泉分析書を確認し、御夢想の湯との違いを追いました。
- 上州豚三味セットを注文
到着はラストオーダー間近でしたが、ランチと入浴のセットを利用できました。注文したのは「上州豚三味セット」。ご飯の上に豚肉と玉ねぎ、色鮮やかな野菜が盛られ、横には具の入った豚汁と漬物が並んでいました。 - タオルは使わず持ち帰る
入浴セットにはタオルも付いていましたが、今回は自分のものを使い、セットのタオルはそのまま持ち帰ることにしました。食事を終えて少し時間を置き、館内を歩きながら元禄の湯へ。その途中で飲泉所を見つけました。 - 飲泉所で明治湯を試す
飲泉所には利用上の注意と分析書が掲示されています。表示を確認してから少量を口に含むと、舌先には塩気とわずかな苦味。大量に飲むものではないので、一口だけ味を確かめて終了し、掲示された成分表へ目を移しました。 - 新旧の分析書を見比べる
飲泉所の分析書は2014年分析で、明治湯、pH6.6、源泉温度64.0℃、成分総計1.95g/kg。一方、浴場側には2024年分析の新しい掲示があり、pH6.97、74.6℃、2.15g/kg。同じ源泉でも分析時期による数値差を確認できました。
最後は積善館の元禄の湯へ。昭和5年完成の洋風浴室には四角い浴槽が並び、アーチ型の窓から光が差し込みます。御夢想の湯とは泉質も成分構成も異なる明治湯を、実際の湯ざわりで確かめました。
- アーチ窓の浴室へ入る
浴室へ入ると、最初に目へ飛び込んできたのはアーチ型の大きな窓と、床面に並ぶ複数の四角い浴槽です。タイル張りの床には窓から光が入り、湯けむりがその前をゆっくり横切ります。昭和初期の洋風建築ならではの景色です。 - 浴場側の分析書を確認
浴場に掲示された2024年の温泉分析書では、泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉。塩化物イオン753.7mg/kg、硫酸イオン420.6mg/kg、メタけい酸151.7mg/kgなど、御夢想の湯とは数値の並びが大きく異なっていました。 - 明治湯の湯ざわりを比べる
無色透明の湯に体を沈め、先ほど入った御夢想の湯を頭の中で振り返ります。こちらは手のひらで湯を動かした際に、やや重さを伴うような湯ざわり。浴槽から流れ出した湯がタイルの上を進み、細かな波紋をつくっていました。 - 二湯を巡って帰路へ
こちらも時間が経つにつれて入浴客が増えてきたため、20分ほどで浴槽を出ました。着替えた後は忘れずに水分補給。pH8.7の御夢想の湯と、中性付近の明治湯。同じ四万温泉で二つの個性を確認し、積善館を後にしました。



青き湖を仰ぎ、湯口の響きに耳を澄ませ、歴史の湯をめぐる。
次の休みは、四万温泉で「自然と湧出の恵み」を五感で確かめる旅に出かけませんか?
四万温泉 – アクセスと基本情報
| 温泉地名 | 四万温泉 |
|---|---|
| 所在地 | 群馬県吾妻郡中之条町四万 |
| 入浴施設 | 複数あり |
| 主な泉質 | ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉 ※源泉によって泉質・成分構成は異なります。 pH:中性~弱アルカリ性が中心(温泉地全体の平均pH約7.7) ※源泉によって差があり、御夢想の湯で利用される混合泉はpH8.7など。 |
| お湯の特徴 | 無色透明系の湯が多く、塩化物や硫酸塩を含む源泉が点在しています。 42か所の源泉のうち39か所が自然湧出で、総湧出量は毎分約3,500L。 施設ごとに異なる源泉が使われ、湯ざわりや成分構成を比べながら巡れるのも四万温泉の魅力です。 |
| 香り | 強い香りが前面に出る温泉地ではなく、全体として香りは穏やかな傾向です。 実際の浴場では、ほぼ無臭に近い湯から湯口付近でわずかな鉱物系の香りを拾える湯まであり、源泉や湯使いによる違いを確かめながら巡る楽しさがあります。 |
| 雰囲気 | 四万川の清流に沿って旅館や共同浴場が並ぶ、山あいの温泉地です。 昔ながらの木造建築や細い路地が残る一方、カフェなども点在。 中心部の賑わいから最奥の日向見地区の静かな景色まで、歩く場所によって異なる表情を見せます。 |
| 楽しみ方 | 共同浴場や日帰り入浴を組み合わせ、源泉の違いを確かめながら湯めぐりするのがおすすめ。 途中で焼きまんじゅうや蕎麦など群馬・山里の味を楽しみ、奥四万湖まで足を延ばせば「四万ブルー」も眺められます。 歴史ある建物や温泉街を歩きながら、温泉・グルメ・自然を一日かけて巡るのも四万らしい過ごし方です。 |
| ※源泉や施設によって記載と異なる場合があります。コンディションによって印象は変わる場合があります。 ※掲載している情報は訪問時のものです。最新の情報は公式サイト等で確認をお願いいたします。 | |
- 四万ブルーを巡る絶景旅
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四万温泉を象徴する景観のひとつが、鮮やかな青色で知られる「四万ブルー」です。奥四万湖をはじめ、四万川や甌穴群などでも青く澄んだ水景色に出会え、温泉とあわせて四季折々の自然を巡れます。
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温泉マニアあるある! – 四万温泉レビュー編



マニアの人はこうなっちゃう…かも!?
- 「42源泉」に反応する前に「39自然湧出」で止まる
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四万温泉に源泉が42か所あると聞いて「多いね!」で終わるのが一般人。マニアは「そのうち39か所が自然湧出」と聞いた瞬間に停止します。「待って、39!? 掘ってないの!?」と数字を二度見。四万ブルーを見る前から、頭の中は源泉でいっぱいです。
- 毎分3,500Lを勝手に浴槽換算する
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総湧出量が毎分約3,500Lと知ると、「へぇ、すごい」で終われません。「一般的な浴槽なら何分でいっぱいになる?」と、誰にも頼まれていない計算を開始。旅行中なのに突然算数が始まります。四万温泉では大量のお湯だけでなく、謎の計算欲まで湧出します。
- 四万ブルーより先に湯口を見る
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奥四万湖では青い湖面を眺めて「これが四万ブルーか!」と写真を連写。しかし共同浴場へ入った途端、カメラを置いて視線は湯口へ一直線。「この投入量……いいねぇ」とニヤリ。青い絶景にも反応しますが、オーバーフローする透明な湯にも同じくらい反応します。
- 御夢想の湯で分析書を読む時間が妙に長い
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小さな共同浴場へ入り、浴槽を目の前にしているのに、なかなか服を脱ぎません。原因は壁の温泉分析書。「pH8.7……硫酸イオン652mg/kg……なるほど」と読み込み開始。後から来た人に追い越されても平然としています。まず入れよ、と自分でも思います。
- 無料共同浴場ほど丁寧に使いたくなる
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御夢想の湯のような共同浴場へ入ると、「無料だ、ラッキー!」だけでは終わりません。地域の方々が維持している場所を旅行者にも開いてくださっていることを忘れず、静かに利用して退出。「ありがとうございました」と誰もいない湯小屋へ小さく会釈することがあります。
- 御夢想の湯と明治湯を頭の中で比較し始める
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御夢想の湯ではpH8.7のカルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉。そして積善館では中性付近のナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉。「同じ四万なのに結構違うな」と、湯ざわりと分析書の数値を脳内で並べ始めます。誰にも提出しない比較表が完成します。
- 元禄の湯で建築を見るか湯を見るか忙しい
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アーチ型の窓、タイル張りの床、並んだ浴槽。「昭和5年の浴室かぁ」と眺めていたはずが、次の瞬間には湯口とオーバーフローを観察。「建築も見たい、湯も見たい、析出物も気になる!」と視線が定まりません。元禄の湯では眼球まで忙しくなります。
- 「メタけい酸151.7mg/kg」でドヤ顔する
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積善館の温泉分析書を眺め、「メタけい酸151.7mg/kgか」と小さくうなずきます。同行者から「それ、多いの?」と聞かれた瞬間が出番。「ふふふ……そこに気づいたか」と謎のドヤ顔。頼まれてもいないのに、塩化物イオン753.7mg/kgまで解説し始めます。
- 飲泉所でも飲む前に分析書を読む
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飲泉所を見つけても、すぐには飲みません。まず掲示を確認して、飲泉可能であることと注意事項をチェック。その横に温泉分析書まであれば当然読みます。「明治湯、pH6.6……」と確認してから少量を口へ。飲泉なのに、飲んでいる時間より分析書を読む時間のほうが長めです。
- 「透明」と「澄明」の違いに気づいてしまう
-
積善館の飲泉所で分析書を読み、「無色透明ね」と確認。ところが浴場側の新しい分析書を見ると……「無色澄明」。同じ明治湯なのに二文字の違いを見逃せず、まわりからは“湯めぐり澄明”と呼ばれてしまうのです。



管理人いじりですね…
そう呼ばれるのも悪くない!









