日光白根山の西麓、標高を上げた山あいに位置する白根温泉は、豊かな源泉を抱える静かな湯処です。
無色透明な湯が絶え間なく注がれる浴槽や、季節ごとに表情を変える周囲の自然が訪れる人を迎えます。
国道沿いの立ち寄りやすさと秘湯らしい空気感が同居する、片品エリアならではの魅力を備えた温泉地です。
- 半日で楽しむ片品村への山間ドライブコース
伊勢崎からのアクセス、とうもろこし街道の立ち寄り、帰路の観光スポット - 源泉温度61.5℃の高温源泉と豊富な湯量
高い湯口からの水流、床を流れるオーバーフロー、源泉の実態 - pH7.8単純温泉の泉質と温泉分析値
硫酸イオン234mg、ナトリウムイオン174mg、成分から読む特徴 - 加水調整のみの湯使いと入浴体験
加温・循環・消毒なしの管理、透明な湯と湯の花の観察 - 季節による景色の変化と周辺観光
真夏の山々、丸沼高原、日光白根山ロープウェイ、立ち寄り施設
白根温泉ってどんなところ? | 4コマ漫画で体験してみる
ゆめにゃん猫は入れないからフィクションにゃ…


白根温泉 体験記
真夏の青空の下、急きょ空いた半日を使って伊勢崎から片品村へ車を走らせました。
台風通過後の峠道を慎重に抜けると、国道120号沿いには焼きとうもろこしの香り。
その先で待っていたのは、高い湯口から大量の湯が落ち、浴槽の縁から絶えずオーバーフローする白根温泉でした。
この日の宿、老神温泉へ向かうまでの約半日をたどります。
伊勢崎を出発し、国道122号から県道62号を経て片品村へ。枝や濡れた葉が残る山道を抜け、国道120号へ合流すると、山々と農産物直売所が並ぶ景色へ切り替わりました。
- 伊勢崎から山間部へ出発
10時半頃に伊勢崎を出発し、ナビの案内に従って国道122号から県道62号へ入りました。途中には南郷温泉や白沢高原温泉などいくつもの名湯がありますが、この日はまだ訪れたことのなかった白根温泉が目的地です。老神温泉の宿へ15時に入る予定を確認しながら、山間部へ進みました。 - 枝が散らばる台風後の道
台風が通過した直後で、舗装路のあちこちに折れた小枝や濡れた葉が残っていました。タイヤが細い枝を踏むたび、車内までカサカサと乾いた音が届きます。カーブの先から対向車が現れる場面もあり、速度を抑えながら一つずつ曲がって峠を登りました。 - 窓から入る湿った山の匂い
急カーブが続く一方、路面そのものは舗装されていました。窓を少し開けると、雨を含んだ木々の匂いと山間部の冷たい空気が車内へ流れ込みます。左右を濃い緑に挟まれた道を進むにつれ、市街地から山へ移ってきたことが視界と匂いの両方に表れていました。 - 国道120号で視界が開く
県道62号から国道120号へ合流すると、狭い峠道から一転して前方が開けました。道路沿いには農産物を扱う店や旗が増え、その向こうには高い山並みが続きます。時計を見ると、まだ昼過ぎ。温泉へ向かう前に、毎年夏に立ち寄っているとうもろこし街道へ寄る時間を確保しました。
国道120号沿いには、夏になるととうもろこしを扱う店が次々と現れます。店先から漂う醤油の焦げる匂いに車を停め、焼き立て一本を頬張ってから白根温泉へ向かいました。
- 街道に漂う醤油の焦げる匂い
道の駅尾瀬かたしなを過ぎると、道路脇にとうもろこしを並べた店が目立ち始めました。12時半頃に車を停めてドアを開けると、焼き台から流れてきた醤油の焦げる匂いが鼻へ届きます。そのまま店先まで歩き、焼き立てのとうもろこしを一本注文しました。 - 焼き目の付いた粒を頬張る
手渡されたとうもろこしには濃い焼き目が入り、表面にはタレが照っています。かじると粒が弾け、とうもろこしの甘さのあとから醤油の塩気と焦げた香りが重なりました。店頭には夏野菜も山積みでしたが、このあと宿泊予定だったため購入は見送り、一本をきれいに平らげました。 - 二つの日帰り湯から行き先を選ぶ
とうもろこしを食べながら、この日の白根温泉でどこへ入るかを決めました。大きな露天風呂を備えた施設も候補でしたが、頭上から真夏の日差しが降り注いでいます。今回は屋内で源泉をじっくり見ようと決め、加羅倉館さんへ向けて再び国道120号を進みました。 - 橋を渡って本館で受付
12時50分頃に加羅倉館(上乃湯)さんへ到着しました。駐車スペースへ車を入れ、案内に従って川の上に架かる小さな橋を渡ります。まず川向こうの本館へ入り、受付で日帰り入浴料を支払いました。橋を戻って向かい側の浴場へ向かいました。
脱衣所では、入浴前に温泉分析書と温泉利用状況を確認。高温源泉を加水で調整し、加温・循環ろ過・消毒を行わないという掲示を読んでから、無人の浴室へ入りました。
- まず温泉分析書を確認
階段を下りて脱衣所へ入ると、壁に温泉成分等掲示表が掛かっていました。源泉名は「白根温泉 上の湯1号」。源泉温度61.5℃、利用温度42.0℃、pH7.8という数字を順番に追います。ナトリウムイオン174mg、硫酸イオン234mgという成分にも目を留めてから、貴重品をロッカーへ収めました。 - 湯使いの掲示まで目を通す
掲示の下部には温泉利用状況も記載されていました。源泉温度が高いため入浴温度へ調整する目的で加水し、加温なし、循環ろ過なし、入浴剤なし、消毒なし。さらに別の案内には、浴槽とシャワーに源泉掛け流しの温泉を使用しているとの記載もありました。 - 誰もいない浴室へ入る
浴室の扉を開けると先客はおらず、聞こえてくるのは浴槽へ落ちる湯の音ばかりでした。まず洗い場へ向かってシャワーをひねり、全身を洗います。その間も「ドバドバ」と一定の湯音が続き、振り返るたびに大きな波紋が浴槽の水面へ広がっていました。 - 透明な湯へゆっくり入る
体を洗い終え、浴槽の縁へ移動しました。湯色は透明で、水面の下までタイルが見えています。片足ずつ湯へ入れ、肩近くまで沈んでから浴槽全体を見渡しました。源泉の投入量が多いため水面は静止せず、湯口から広がった波紋が次々と縁へ届いていました。
男子浴場では約2メートル上の湯口から透明な湯が勢いよく落下。浴槽へ入った湯は縁から次々とあふれ、床を流れるオーバーフローと湯の花まで観察できました。
- 上空から湯が落ちる男子浴場
浴槽から見上げると、約2メートルほどの高さに湯口がありました。そこから透明な湯が弧を描くように落ち、打たせ湯を連想する勢いで水面を叩いています。実際に近くまで寄ると落ちてくる湯はかなり熱く、61.5℃という源泉温度の数字が頭をよぎりました。 - 湯口周辺に重なる析出物
高い位置から伸びる湯口と、その周辺の壁にも目を向けました。配管や壁面の一部には、長期間の使用で付着したとみられる析出物が重なっています。触れることはせず、浴槽の中から形や色だけを観察しました。新しい湯が絶えず流れ込む音が、その間も浴室内に響いています。 - 床まで広がるオーバーフロー
浴槽へ注がれた湯は反対側の縁から絶えずあふれ、洗い場方向へ薄い流れを作っていました。床には次々と湯が走り、足元を透明な膜のように通り過ぎます。源泉61.5℃、利用温度42.0℃、温度調整のため加水という掲示を読み返すと、高温源泉を扱う浴槽管理にも目が向きました。 - 黄色みを帯びた湯の花
水面近くを眺めていると、白から淡い黄色に見える小さなものが湯の中を漂っていました。浴場入口の案内には「浴槽内の黄色い浮遊物は湯の花」と明記されています。透明な湯の中をゆっくり移動する粒をしばらく眺めたあと浴槽を出て、着替えを済ませました。
14時に白根温泉を出発したあと、道の駅尾瀬かたしなと尾瀬市場へ寄り道。山を眺める足湯をのぞき、焼き立てのあんぱんを頬張ってから老神温泉へ向かいました。
- 湯上がりは冷水で水分補給
脱衣所を出たところで自動販売機を見つけ、冷たい水を一本購入しました。浴場で何度も耳にしていた湯の音が遠ざかり、ボトルの水を飲みながら外へ出ます。時刻は14時前。駐車場へ戻り、次の立ち寄り先として道の駅尾瀬かたしなへ向かいました。 - 賑わう道の駅へ立ち寄る
14時頃に道の駅へ着くと、駐車場には多くの車が並んでいました。誘導に従って駐車し、建物内へ入ります。ソフトクリームや軽食の売り場には列ができ、お土産コーナーにも人の姿が続いていました。裏手へ回ると、山並みを正面に見る足湯があり、腰掛けて過ごす旅行者の姿もありました。 - 焼き立てあんぱんに遭遇
道の駅を出て車を走らせるうちに空腹を覚え、途中で見つけた尾瀬市場へ入りました。併設のパン店へ足を運ぶと、店内には焼いた小麦の匂いが漂っています。ちょうど「あんぱんが焼き上がりました」と声がかかり、並んだばかりの一個を迷わず購入しました。 - 塩味とあんこの甘さで締める
焼き立てをかじると、表面はサクッと音を立て、中からこしあんが現れました。塩パン生地の塩気とあんこの甘さを交互に追いながら、その場で一個を完食。再び車へ戻り、老神温泉へ向かいます。山道を下り、予定していた15時ちょうどに宿の玄関前へ到着しました。



山あいを抜ける風を受け、ドバドバと注ぐ源泉の音に浸る。
次の休みは、白根温泉で片品エリアのリアルな表情に出会う旅へ出かけませんか?
白根温泉 – アクセスと基本情報
| 温泉地名 | 白根温泉 |
|---|---|
| 所在地 | 群馬県利根郡片品村 |
| 入浴施設 | ・白根温泉大露天風呂薬師之湯 ・加羅倉館(白根温泉 上乃湯) |
| 主な泉質 | 単純温泉(弱アルカリ性・低張性・高温泉) pH:7.8前後 源泉によって異なる場合があります。 |
| お湯の特徴 | 無色透明を基本とする単純温泉で、約60℃前後の高温源泉と豊かな湯量が白根温泉の特徴です。 施設によって使用する源泉や湯使いは異なりますが、湯口から注ぐ透明な湯やオーバーフローなど、山あいの温泉らしい湯景色にも注目できます。 |
| 香り | 強い香りを前面に出すタイプではなく、比較的穏やかな温泉です。 源泉や浴槽の状態によって印象は異なるため、湯口付近で漂う香りや、湯けむりの中での微かな違いを確かめながら入るのも白根温泉の楽しみ方です。 |
| 雰囲気 | 日光白根山の麓、片品村の山々に囲まれた小さな温泉地です。 大規模な温泉街というより、国道120号沿いの自然や農産物直売所などを巡りながら湯処へ向かうスタイル。 山間部をドライブする道中まで含めて白根温泉らしい旅になります。 |
| 楽しみ方 | 温泉では湯色や湯口、湯の花、オーバーフローなどを観察しながら、それぞれの施設の湯使いに注目。 夏から秋なら「とうもろこし街道」で焼きとうもろこしを味わうのもおすすめです。 さらに丸沼高原や日光白根山方面へ足を延ばせば、ロープウェイや自然散策も組み合わせられ、温泉・山岳風景・片品の味覚を一つのドライブコースで楽しめます。 |
| ※源泉や施設によって記載と異なる場合があります。コンディションによって印象は変わる場合があります。 ※掲載している情報は訪問時のものです。最新の情報は公式サイト等で確認をお願いいたします。 | |
- 高温源泉が特徴の白根温泉
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白根温泉では約60℃前後の高温源泉が利用され、豊富な湯量とともに温泉地を特徴づけています。施設によって源泉や温度調整方法は異なるため、現地の温泉分析書や利用状況を確認するのも楽しみの一つです。
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温泉マニアあるある! – 白根温泉編



マニアの人はこうなっちゃう…かも!?
- 「単純温泉」の四文字だけでは帰れない
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泉質欄に「単純温泉」と書かれていても、「はい確認終了」とはなりません。その下の陽イオン、陰イオン、成分総計までじっくり読み、「この源泉はここが目立つのか」と分析開始。白根温泉では、泉質名の奥にある源泉ごとの個性まで探したくなります。
- 高温源泉と知った瞬間に目の色が変わる
-
源泉温度の欄に高い数字を見つけると、「おお、熱い源泉だ!」と急にテンションが上がります。そして次に気になるのが、実際の浴槽へどう届けているのか。「加水は?加温は?」と温泉利用状況の掲示まで探し始め、まだ服を脱ぐ前から忙しくなります。
- 豊富な湯量と聞くと湯口を探してしまう
-
「湯量豊富」という情報を見たら、浴室に入って最初に探すのは湯口です。「どこから入ってる?どのくらい注いでる?」と視線がウロウロ。透明な湯が勢いよく浴槽へ注いでいるだけでニヤニヤし始め、同行者には何を観察しているのか理解されません。
- オーバーフローを見つけると流れを追跡する
-
浴槽の縁からお湯がザーッとあふれていたら、それだけで観察対象になります。湯口から入った湯が波紋を広げ、縁を越えて床へ流れていくところまで目で追跡。「なるほど、こっちへ抜けるのか」と一人で納得し、なぜか排水方向まで確認してしまいます。
- 透明なお湯ほど観察時間が長くなる
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派手な濁りや鮮やかな湯色がなくても、「何もない」とは考えません。湯の花はあるか、湯口周辺に析出物はないか、水面にどんな波紋が出ているかと観察項目が次々追加。無色透明だからこそ細かな違いが気になり、浴槽の中でキョロキョロし続けます。
- 香りが穏やかでも、とりあえずクンクンする
-
浴室へ入った瞬間に強い香りがなくても、そこで鼻の仕事は終わりません。浴槽へ近づいてクンクン、湯口付近でもう一度クンクン。「こっちでは少し違うかな?」と真剣な表情です。同行者から見ると、ただ浴室内で鼻を動かしている謎の人になります。
- 施設ごとの湯使いを比較したくなる
-
同じ白根温泉でも、使用する源泉や浴槽の造り、温度調整などは施設によって異なります。それを知ると「もう一か所も見たいな」と湯めぐり欲が発動。一湯だけの予定だったはずなのに、営業時間を調べ始め、いつの間にか次回訪問の計画まで立てています。
- 温泉利用状況まで読んでドヤ顔する
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温泉分析書を読み終えても、まだ壁から離れません。今度は加水・加温・循環・消毒などの掲示へ移動し、「なるほど、こういう湯使いなのね」とドヤ顔でうなずきます。同行者に「まだ入らないの?」と言われて、ようやく自分が浴室の入口にいることを思い出します。
- 温泉の次はとうもろこしにロックオン
-
分析書や湯口を真剣に観察していたのに、国道120号へ戻れば今度は焼きとうもろこしの香りに即反応。「これは寄らないとな」と街道沿いの店へ吸い込まれます。高温源泉を語っていた数十分後には、焼き目を眺めながらとうもろこしを頬張っています。
- 分析書を読みすぎて「分析名人」と呼ばれます
-
泉質、pH、源泉温度、イオン組成、成分総計、湯使い……気になる項目を上から下まで確認します。「単純温泉って書いてあるじゃん」と言われても、「そこから先が面白いんだよ!」と再び成分表へ。気づけば周囲から“分析名人”と呼ばれます。



管理人いじりですね…
そう呼ばれるのも悪くない!









