松本の城下町からほど近く、長い歴史を重ねてきた美ヶ原温泉。
澄んだお湯に浸かり、分析書を眺めていると、8つの源泉やそれぞれの湧き方、湯を届ける仕組みまで気になってきました。
このお湯は、どこから来て、どのように温泉街へ届けられているのでしょう。
入浴中に芽生えた興味を出発点に、分析書や公開資料をたどりながら、美ヶ原温泉の「見えない湯の旅路」をもう少し深く追いかけてみます。
- 山と盆地の境に湧く理由
温泉街の位置を地図で眺めると、地下の地質構造が気になりました。 - 8つの源泉はどこから来る?
泉温や湧き方の異なる源泉を知り、水の旅路に興味を持ちました。 - 単純温泉の中身をのぞく
さらりと感じた湯と分析書の成分には、どんな特徴があるのでしょう。 - 3つの源泉地を結ぶ仕組み
藤井・湯ノ原・御母家という源泉群と配湯の仕組みに注目しました。 - カランまで源泉という面白さ
浴槽だけでなく洗い場にも温泉が届く、その「届け方」が気になりました。

美ヶ原温泉ってどんなところ? | 4コマ漫画で体験してみる
ゆめにゃん猫は入れないからフィクションにゃ…


美ヶ原温泉レビューと注目ポイント考察
松本盆地の東縁と美ヶ原温泉はつながっているのか
美ヶ原温泉を歩いていて面白く感じたのが、松本の平らな市街地から東側の山地へ移り変わる、ちょうどその境目に温泉地があることでした。「こういう地形の切り替わりには断層があるのでは?」と思って調べ始めると、松本盆地にはフォッサマグナ西縁にあたる糸魚川-静岡構造線断層帯が延び、松本盆地東縁断層などの活断層が知られていました。松本市「国・県の地震調査結果」でも、この断層帯を構成する断層として松本盆地東縁断層が挙げられています。
となると、「断層で割れた岩盤が温泉の通り道になっているのでは」と想像したくなります。ところが、産業技術総合研究所「松本地域の地質」を読むと、盆地東縁には活断層が知られる一方、厚い第四紀の堆積物に覆われ、地下の構造には分からない部分も残っています。美ヶ原温泉そのものが特定の断層破砕帯から上昇している、と直接示す資料までは今回確認できませんでした。
最初は「断層崖の真下から湯が上がっている」と考えていましたが、そこまで一直線の話ではなさそうです。ただ、東山山麓の温泉と、そのすぐ西側に広がる大きな地質構造を同じ地図で眺めると、地下では何が起きているのだろうとますます気になります。断層=温泉の配管、と決めつけるのではなく、「この位置関係には何か意味があるのか」を次に追いかけてみたいところです。
美ヶ原は古い火山。それでも温泉は火山性なのか
「美ヶ原温泉」という名前を見ているうちに、ふと美ヶ原高原そのものと温泉の熱源が気になりました。私は最初、「美ヶ原は現在活動している火山ではないのだから、雨や雪が地下深くまで入り、地温で温められて戻ってくるタイプなのでは」と考えました。地下1,000~1,500mくらいまで循環しているのでは――と、かなり具体的な深さまで想像していました。
調べてみると、美ヶ原は「火山ではない」わけではありません。産業技術総合研究所「日本の火山・美ヶ原」では、美ヶ原は安山岩質の溶岩流からなる第四紀火山として整理され、主な活動時期は約210万~120万年前とされています。一方、気象庁の活火山名には入っていません。つまり、「かつて火山活動があった土地」と「現在の温泉が地下のマグマによって直接加熱されている」は別の話でした。
ここで私の予想は半分だけ残りました。現在の温泉を古い美ヶ原火山のマグマ熱だけで説明する根拠は見つかりませんでしたが、だからといって地下何mまで水が潜っているのかも、泉温だけからは決められません。深部循環を確かめるなら、掘削深度や地下温度、水の安定同位体など、もう一段別の資料が必要です。「火山の麓の温泉なのに、熱源はどこなのか」。単純そうだった疑問が、調べたことでむしろ面白くなりました。
グリーンタフを見つけて水と岩石の反応を考えた
地質資料を眺めていて、私が当然のように引っ掛かった言葉が「グリーンタフ」でした。温泉を調べていると、どうしてこうも妙に気になる名前が出てくるのでしょう。美ヶ原周辺の地下にも緑色に変質した火山岩があると知り、「もしかすると、この岩石と地下水との反応が美ヶ原温泉の成分にも関わっているのでは」と想像しました。
調べてみると、この着眼点そのものは完全な空振りではありませんでした。産業技術総合研究所「松本地域の地質」では、松本東部に中新統の内村層が分布し、地域によって緑色変質した火山岩類や砂岩・泥岩などから構成されることが示されています。美ヶ原周辺についても、内村層の変質火山岩や火砕岩が基盤の一部を構成しています。
さらに、糸魚川-静岡構造線周辺の温泉を調べた研究では、Na⁺に富む斜長石の風化や、硬石膏・黄鉄鉱などとの反応が水質形成に関与する例が報告されています(日本地球惑星科学連合「松本盆地東断層周辺に分布する温泉の水質形成機構」 )。
ただし、これは美ヶ原温泉の特定源泉で「内村層のグリーンタフがこの成分を作った」と証明したものではありません。私の「湯めぐりグリーンタフ説」は、まだ入口に立ったところ。それでも、分析書の数字だけだった温泉の向こう側に、何百万年も前の岩石が見えてきたのは収穫でした。
「低張性」という数字と、さらりとした湯ざわり
美ヶ原温泉に入ったとき、私にはクセが強くなく、さらりとした湯ざわりに感じられました。そこで分析書を眺めていて目に留まったのが、「低張性」という表記です。「もしかすると、自分が感じた軽やかな印象と、この低張性という特徴には何か関係があるのでは?」。そんな興味から、あらためて源泉のデータを追ってみました。
環境省「美ヶ原温泉 国民保養温泉地計画書」を見ると、2020年の計画書に掲載された8源泉はいずれも単純温泉またはアルカリ性単純温泉で、低張性と整理されています。また、過去の分析では溶存物質量が400~500mg/kg台程度となる源泉も確認できます。ただし、美ヶ原温泉には複数の源泉があり、分析された時期も異なります。「美ヶ原温泉はすべてこのくらい」と一つの数字でまとめるより、それぞれの源泉が持つ特徴として眺めるほうがよさそうです。
そして調べてみると、「低張性だから、さらりと感じた」と単純につなげられるわけではありませんでした。湯ざわりには温度やpH、含まれる成分の種類や量、実際の浴槽での湯の状態など、さまざまな要素が関わります。つまり、分析書の「低張性」は私が感じた湯ざわりの答えそのものではありません。それでも、実際に湯に触れて感じた印象と、あとから分析書で見つけた数字を並べてみると、新しい興味が生まれます。「さらりと感じたのはなぜだろう」。そんな小さな興味から分析書を開くのも、温泉めぐりの楽しみの一つだと思いました。
HCO₃⁻が主役だと思ったらSO₄²⁻が出てきた
分析書の陰イオンを見る前、私は美ヶ原温泉について「炭酸水素イオン(HCO₃⁻)を中心に、SO₄²⁻やCl⁻が少しずつ混ざった湯なのでは」と予想していました。山の地下へ染み込んだ水が岩石と反応して戻ってくる――そんなイメージに、HCO₃⁻主体の水がなんとなく似合う気がしたからです。
ところが、実際の過去の分析値を見ると、この予想はかなり外れました。産総研の地熱情報データベースを基に整理された過去の分析では、美ヶ原温泉周辺の複数源泉でSO₄²⁻が大きな割合を占めています。例えば1990年代の記録ではSO₄²⁻約202mg/kgに対してHCO₃⁻約22mg/kg、別の古い分析でもSO₄²⁻がHCO₃⁻を上回っています。源泉や年代が異なるため現在の湯へそのまま当てはめることはできませんが、少なくとも「HCO₃⁻が主成分」という私の最初のイメージとは違いました(温泉成分DB)。
さらに面白いのが、糸魚川-静岡構造線周辺の温泉を調べた研究では、SO₄²⁻について硬石膏や黄鉄鉱などとの水-岩石反応が検討されていることです(日本地球惑星科学連合)。 もちろん、それをそのまま美ヶ原温泉の成因とはできません。それでも「地下水による希釈の証拠かな」と眺めていたSO₄²⁻が、逆に次の主役候補へ浮上しました。予想を外した分析書ほど、読み始めると面白いものです。
pH8台後半は二酸化炭素が抜けた結果なのか
無色透明でおとなしく見える湯なのに、分析書ではpH8台後半。ここも少し興味深いポイントでした。私は最初、「地下ではCO₂を含んだ水が岩石と反応し、上昇するとCO₂が抜け、その結果pHが上がったのでは」と考えました。温泉でよく聞く脱ガスの話を、美ヶ原温泉にもそのまま当てはめてみたわけです。
ところが成分を見ると、話はそれほど単純ではありませんでした。過去の美ヶ原温泉の分析にはpH8.5~8.7程度の記録がありますが、同じ資料ではHCO₃⁻が20~30mg/kg程度なのに対し、SO₄²⁻が200mg/kg前後に達する例があります。つまり「炭酸水素塩がたくさんある湯だからpHが高い」と説明するような組成ではありません(温泉成分DB)。
水のpHは、炭酸系だけでなく、水と岩石の反応、各種イオンの平衡、温度、CO₂の状態などが組み合わさって決まります。実際、松本盆地周辺の温泉を対象にした地球化学研究でも、斜長石の風化など複数の水-鉱物反応が検討されています(日本地球惑星科学連合)。 私の「CO₂が抜けたからpH8.6」という一本勝負は、少々単純すぎました。ただ、なぜこの比較的希薄な湯がアルカリ性になるのかという興味は残ります。次は特定源泉の最新分析書を一枚ずつ追ってみたくなりました。
藤井・湯ノ原・御母家は本当に三つの温泉だった
美ヶ原温泉を調べていると、「藤井」「湯ノ原」「御母家」という三つの名前が何度も登場します。最初は昔の地区名くらいに思っていたのですが、「ひょっとして地下から湯を集める仕組みまで三系統に分かれているのでは」と気になりました。ここは調べてみると、予想以上にはっきり資料に残っていました。
環境省「美ヶ原温泉 国民保養温泉地計画書」では、美ヶ原温泉を「藤井・湯ノ原・御母家」の三源泉地で構成される温泉郷としています。2020年時点で8源泉があり、藤井2・3号泉は藤井温泉源泉組合の集湯施設へ、湯ノ原2~5号泉は湯ノ原温泉事業協同組合の集湯施設へ、御母家2・3号泉は御母家源泉組合の集湯施設へ送られ、それぞれ混合したうえで利用施設へ配湯される仕組みです。
つまり「美ヶ原温泉」という一つの名前の地下に、実際には三つの湯のまとまりがあるわけです。温泉街を歩いているだけでは、道路の下をそんな配湯網が走っているとはなかなか想像できませんでした。歴史的にも藤井・湯ノ原・御母家をまとめて「山辺温泉」と呼んだ時期があったとされます(美ヶ原温泉)。地名と源泉管理の仕組みが重なって見えてくると、温泉街そのものが少し立体的に見えてきました。
「自然湧出」と「掘削自噴」は何が違うのか
源泉一覧を眺めていて、私が思わず二度見したのが「自然湧出」と「掘削による自噴」という二つの表記でした。ポンプで汲み上げる源泉が多いイメージを持っていたので、「まだ勝手に出てくる湯があるのか」と興味が湧きました。そして最初は、盆地と山地の境界という地形や断層が、地下水の圧力を高く保っている証拠なのでは、と考えました。
環境省の2020年計画書では、藤井源泉2号泉は泉温41.0℃、40.0L/分で「自然湧出」。一方、湯ノ原源泉2号泉は40.4℃、40.4L/分で「掘削による自噴」と記録されています。ほかの源泉の多くは「掘削揚湯」です(環境省)。 自然湧出は地表へ自然に湧いているもの、自噴は掘削した井戸から地下水圧によってポンプなしに出てくるものです。同じ「自力で出る湯」に見えても、湧出の仕組みは少し違います。
では、その水圧を生む原因が松本盆地東縁の断層なのか。そこまでは資料から確認できませんでした。地下水頭や井戸構造、帯水層の深さなども必要になります。最初は「断層地形だから自噴する」と一気につなげていましたが、地下はもう少し複雑なようです。それでも、同じ温泉地の中に自然湧出・自噴・揚湯が共存しているという事実だけで、十分に覗き込みたくなる地下世界でした。
シャワーまで源泉という白糸の湯の湯量を追ってみた
白糸の湯で面白かったのは、浴槽だけではありません。美ヶ原温泉公式「日帰り温泉 白糸の湯」には、「源泉かけ流し・シャワー・カラン湯も源泉」と案内されています。蛇口をひねって出てくる湯まで温泉。これを知った瞬間、「いったいどれだけ湯があるのだろう」と、温泉好きとしては別のところが気になってしまいました。
そこで源泉一覧を見ると、白糸の湯へ送られる湯ノ原系には2~5号泉があり、2020年の環境省資料では40.4、154.4、47.9、294.3L/分と記録されています。単純に足すと500L/分を超えます。ただし、これらは白糸の湯専用ではありません。集湯施設で混合された後、多数の旅館や施設へ配湯されています。したがって「白糸の湯で毎分○L使える」とまでは計算できませんでした(環境省)。
それでも、複数の施設へ湯を配りながら、白糸の湯では浴槽だけでなくシャワーやカランにも源泉を使っているという事実。「源泉をどう使っているのか」という視点で温泉を見ると、湯量や泉温だけでなく、その先にある配湯の仕組みまで気になってきます。次に訪れたら、浴槽へ向かう前に、シャワーから出てくる湯を妙に意識してしまいそうです。
路地を歩くと江戸時代の温泉場を想像してしまう
美ヶ原温泉を歩いていると、大きな観光温泉街とは少し違う、細い道と木造旅館が続く落ち着いた街並みに目が止まりました。こういう路地を見ると、「もしかして江戸時代の温泉場の地割りが、そのまま残っているのでは」と想像したくなります。かつて松本藩主の御殿湯が置かれ、その周囲に湯を管理する人々や宿が集まっていたのなら、今の道にも何か痕跡が残っているのではないか――というわけです。
歴史そのものは資料からかなり追えました。環境省「美ヶ原温泉 国民保養温泉地計画書」によれば、安土桃山~江戸時代には歴代城主の保養地として利用され、堀田氏が城主だった寛永・正保年間には入浴施設「山辺茶屋」が設けられ、その後、湯治客の増加とともに周囲の宿も増えたとされています。現在も木造旅館が多く残り、松本市も歴史的建築物を核とした温泉街景観の保全を掲げています。
ただ、「江戸時代の地割りや曲がり角が現在までそのまま残った」と確認できる古絵図との詳細な比較資料までは見つけられませんでした。ここは断定するより、現地で抱いた私の想像として残したいところです。今度は古絵図や明治期の地籍図を手に、現在の白糸通りを歩いてみる。温泉分析書から始まった考察が、最後には古地図散歩へ向かうのですから、温泉というものは実に油断なりません。



湯に浸かり、源泉をたどり、足もとの大地に思いを馳せる。
次の休みは、美ヶ原温泉で「見えない湯の旅路」を想像する旅に出かけませんか?
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温泉マニアあるある! – 美ヶ原温泉考察編



マニアの人はこうなっちゃう…かも!?
- 源泉が8つと聞いて数え始める
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「源泉は8つあります」と聞いた瞬間、マニアの目が輝きます。「藤井が2本、湯ノ原が4本、御母家が2本……よし、8本!」と、誰にも頼まれていないのに確認開始。友達から「合計が合えば何かもらえるの?」と聞かれても、「いや、源泉構成は大事だろ」と真顔です。
- 分析書で源泉名を最初に見る
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普通の人が泉質名を確認している横で、マニアはまず源泉名へ。「これは湯ノ原系か……」「御母家はどこで入れるんだ?」と、いきなり配湯ルートの探索が始まります。友達から「単純温泉って書いてあるじゃん」と言われても、「そこから先が面白いんだよ」と分析書から離れません。
- 自然湧出の四文字に弱い
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藤井2号泉の「自然湧出」という文字を見つけた瞬間、「おおっ!」と声が出ます。さらに湯ノ原2号泉が掘削自噴と知れば、「自然湧出と自噴は違うんだぜ」と突然解説開始。友達が「どっちも勝手に出てくるんだろ?」と言うと、一瞬黙ります。だいたい合ってるのが悔しいのです。
- 湯口より先にオーバーフローを見る
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浴槽へ着くと、まず湯口……と思いきや視線は床へ。「お、流れてる流れてる」と、浴槽からあふれるお湯を見てニヤニヤ。透明なお湯が静かに流れていく様子まで観察対象です。友達から「早く入れば?」と言われて、ようやく自分がまだ浴槽の外にいることに気づきます。
- カランから源泉が出るとドヤ顔
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白糸の湯ではシャワーやカランのお湯にも源泉が使われています。これを知ったマニアは蛇口をひねり、「ふふ……これも源泉なんだぜ」となぜかドヤ顔。友達から「お前が引いた源泉じゃないだろ」と突っ込まれても気にしません。洗い場まで温泉というだけでテンションが上がります。
- 透明なお湯ほど観察時間が長い
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無色透明のお湯を見ると、「何もない」とは思いません。湯口へ近づき、香りを確かめ、湯の中をじっと眺め、湯ざわりまで確認。「透明だからこそ細かいところを見るんだよ」と満足そうです。友達にはただ静止しているように見えますが、本人の頭の中では温泉観察会が開催されています。
- 単純温泉という名前ほど深掘りする
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分析書に「単純温泉」と書いてあっても、マニアはまったく単純に終わらせません。「Na⁺は……HCO₃⁻は……SO₄²⁻は……」と成分表を読み始めます。友達が「単純なんじゃないの?」と聞けば、「単純温泉ほど分析書を見ると面白いんだよ」と返答。話はどんどん複雑になります。
- 温泉街を歩きながら地下を想像する
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山と盆地の境に広がる温泉街を歩いているだけなのに、マニアの意識は地下へ。「この下をお湯がどう通ってきたんだろうな……」と突然つぶやきます。友達から「景色を見ろ、景色を」と言われても、本人が見ているのは見えない地下世界。温泉街散策なのに視線だけ地質調査です。
- 3つの源泉地で頭の中に配管図を描く
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藤井・湯ノ原・御母家という3つの源泉地を知ると、「それぞれ集めて混ぜて、それから宿へ送るのか……」と急に配湯システムへ夢中になります。温泉に入りに来ただけなのに、頭の中には謎の配管図が完成。友達から「お前は温泉組合の設備担当か」と言われても、本人は楽しそうです。
- 「湯めぐりお殿さま」と呼ばれます
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ひと通り源泉を数え、分析書を読み、湯口を眺め、地下や配湯まで想像したところで、急に歴史ロマンへ。「松本城主も愛したお湯って聞くと、歴史とロマンを感じるよな……」と一人でしみじみ感動。さっきまでSO₄²⁻を見ていた人とは思えません。そんな姿を見たまわりからは、“湯めぐりお殿さま”とあだ名されてしまうのです。



管理人いじりですね…
そう呼ばれるのも悪くない!









