雄大な阿蘇のカルデラに抱かれ、豊かな湯が湧き続ける阿蘇内牧温泉。
昔ながらの町湯を巡ると、同じ温泉街でも湯の香りや肌ざわりが異なり、それぞれに個性が感じられました。
この多彩な湯は、どのような大地の営みから生まれ、どのように受け継がれてきたのでしょうか。
現地で感じた小さな疑問をきっかけに、温泉分析書や地質、歴史の資料をたどりながら、その奥深さを探ってみました。
- 同じ硫酸塩泉なのに異なる湯の個性
歩いて回れる距離なのに、湯ざわりも香りも違う。その理由が気になりました。 - 地下から勢いよく自噴する温泉の謎
地下150mの井戸から毎分358Lもの湯が自噴する。その仕組みに興味を持ちました。 - カルデラの地下に眠る岩石と温泉
火山の真ん中なのに花崗岩? 地質の解説を読んで、地下の世界を想像しました。 - 無色透明の湯が色を変える不思議
湧きたての湯と時間がたった湯では、なぜ色が違うのか。分析書の記録に注目しました。 - 明治から続く温泉の温度をたどる
100年以上前の源泉温度は、今とどれほど違うのか。古い調査表を探してみました。

阿蘇内牧温泉ってどんなところ? | 4コマ漫画で体験してみる
ゆめにゃん猫は入れないからフィクションにゃ…


阿蘇内牧温泉レビューと注目ポイント考察
源泉100以上の湯の町で、町湯ごとの違いを確かめたい
湯楽さんと大阿蘇さんをはしごしたとき、同じ硫酸塩泉なのに、肌当たりも匂いも違うと感じました。歩いて回れる距離でこれだけ違うなら、源泉は相当細かく分かれているのではないかと思いました。
調べてみると、熊本県公式観光サイトでは源泉数130以上・町湯7軒、国土交通省の多言語解説文では80ヵ所の水源と6ヵ所の公衆浴場が紹介されています。また、阿蘇温泉観光旅館協同組合の案内でも、町湯と宿泊施設が数多く掲載されています。資料によって数字は異なりますが、多くの施設がそれぞれ独自の源泉を持つ温泉地であることがわかりました。
町湯では、雲海薬師温泉さんが内牧温泉発祥の湯といわれています。宝湯さんは「温泉割烹 がね政」さんが営む町湯で、ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-硫酸塩温泉を楽しめます。
予想どおり、内牧はたくさんの井戸がそれぞれ別の顔を持つ温泉街のようです。分析書の記載を並べてみると、同じ泉質名の中にも小さな個性の差が見えてきました。200円から楽しめる町湯を何軒か回り、湯口の匂いや浴槽の縁の色を比べるのが、内牧らしい楽しみ方だと思いました。
| ともに2016年分析書 | 湯楽さん | 大阿蘇さん |
|---|---|---|
| 源泉温度 | 42.0℃ | 43.9℃ |
| pH(現地) | 7.10 | 7.0 |
| 湧出量 | 358L/分 | 386L/分 |
| 成分総計 | 2,622mg/kg | 2,601mg/kg |
| SO₄²⁻ | 1,403 | 1,218 |
| Mg²⁺ | 116.9 | 131.6 |
| Ca²⁺ | 203.2 | 169.9 |
| HCO₃⁻ | 146.4 | 284.7 |
| メタケイ酸 | 121.0 | 147.7 |
| Fe²⁺ | 1.3 | 3.1 |
九州では珍しい硫酸塩泉、その硫酸イオンはどこから来るのか
内牧の手元の分析書を読むと、陰イオンの主役は硫酸イオンです。湯楽さんは1,403mg/kg(79.04mval%)、大阿蘇さんは1,218mg/kg(71.12mval%)でした。mval%は、成分を電気的な量に換算して比べた割合で、泉質名を決める指標の一つになります。
蘇山郷さんの公式サイトには、九州では少ない硫酸塩泉だと書かれています。九州の温泉というと、塩化物泉や炭酸水素塩泉、単純温泉の印象が強いので、たしかに意外な存在です。火山ガスに含まれる硫黄成分が地下水に溶け込み、変化して硫酸イオンになったのかなと想像しました。
蘇山郷さんの説明では、阿蘇に降った雨が地下に浸透し、マグマの熱で温められ、火山ガスに触れて温泉になったとされています。阿蘇ジオパークの温泉解説でも、活火山地域の温泉にはマグマ由来の熱水やガスが混じることが多いものの、湧き出すお湯の多くは地表からしみ込んだ地下水だと紹介されていました。
もう一つ見つけたのが、阿蘇南郷谷の地下水成分の研究報告です。硫酸イオンの硫黄同位体比を手がかりに、火山ガスや肥料などに由来する硫黄を調べており、火山ガスの影響が見られる温泉試料についても報告されていました。カルデラ南側の南郷谷の話ですが、阿蘇の地下水と硫黄の関係を考えるヒントになりました。
ここまで読むと、「主役は雨水、味付けは火山ガス」という絵が浮かびました。たっぷりの雨水に火山由来の成分が溶け込み、硫酸塩泉が生まれたのかもしれません。穏やかな中性と、しっかりした硫酸イオンの量が、一つの物語としてつながって見えてきました。
「花崗岩から湧く炭酸水素塩系」という解説を分析書で確かめる
阿蘇ジオパークの温泉解説を読んでいて、思わず手が止まりました。阿蘇ジオパークでは、内牧温泉は地下に分布する花崗岩から湧出していて、カルデラ内にあるにもかかわらず炭酸水素塩系の温泉だと紹介されています。火山のど真ん中で花崗岩、という組み合わせに驚きました。
火山の噴出物のずっと下に古い岩盤があり、そこを通ってくる湯なのかもしれません。炭酸水素塩系なら、分析書にも炭酸水素イオンがしっかり出ているはずだと思いました。
手元の分析書を見返すと、大阿蘇さんの炭酸水素イオンは284.7mg/kg(13.10mval%)、遊離二酸化炭素は54.3mg/kgでした。湯楽さんも炭酸水素イオンが146.4mg/kgあります。ただ、どちらも主役は硫酸イオンで、泉質名も硫酸塩温泉です。湯の宿 入船さんの公式サイトでは、単純温泉と硫酸塩泉の2種類の源泉が紹介されています。同じ内牧でも、源泉によって成分の構成が違うようです。
花崗岩といえば、ラドンを含む温泉の印象もあります。阿蘇市の観光ガイドでは、内牧の阿蘇プラザホテル「峰望の湯」の泉質が、含弱放射能(ナトリウム・カルシウム)硫酸塩泉と紹介されていました。大阿蘇さんの分析書にも、ラドン5.4Bq/kgと記録があります。
花崗岩、炭酸水素イオン、ラドン。三つの点が、見えない内牧の地下の姿を少しずつ想像させてくれます。地質の解説と分析書を往復する時間は、湯上がりの楽しい寄り道になりました。
マグネシウムの多さで入れ替わる、泉質名の並び順
湯楽さんと大阿蘇さんの分析書を並べて、泉質名の並びが違うことに気づきました。湯楽さんは「ナトリウム・カルシウム・マグネシウム」、大阿蘇さんは「ナトリウム・マグネシウム・カルシウム」です。同じ温泉街の硫酸塩泉なのに、2番手と3番手が入れ替わっていました。
泉質名は、20mval%以上ある成分を多い順に並べるルールです。カルシウムとマグネシウムが拮抗していそうだと思い、数値を確かめてみました。
湯楽さんはカルシウム27.49%、マグネシウム26.08%。大阿蘇さんはマグネシウム30.45%、カルシウム23.84%です。命名のルールは環境省の鉱泉分析法指針で確認できます。旅館金時さんの分析書の記録では「マグネシウム・カルシウム・ナトリウム」と、マグネシウムが先頭に立つ源泉まであります。
面白かったのは大観荘さんの分析書です。重さではカルシウム70.7mg、マグネシウム64.5mgとカルシウムが多いのに、泉質名は「ナトリウム・マグネシウム-硫酸塩温泉」でした。マグネシウムはカルシウムより原子が軽いため、同じ重さでもイオンの数は多くなります。mval%に換算すると逆転し、カルシウムは20%に届きません。mg/kgの欄だけでは見えない、分析書の奥深さを感じました。
| 成分 | mg/kg | mval/kg(概算) |
|---|---|---|
| カルシウム | 70.7 | 3.53 |
| マグネシウム | 64.5 | 5.31 |
ここで、なぜマグネシウムが多いのかを考えてみました。気象庁の阿蘇山の解説によると、阿蘇の岩石は玄武岩から流紋岩まで幅があります。玄武岩のような黒っぽい火山岩にはマグネシウムを含む鉱物も多いため、お湯がどんな岩石と、どれだけ触れてきたかで比率が変わるのでは、と妄想しています。泉質名の並び順にも、お湯が通ってきた道のりの違いが隠れているのかもしれません。
無色透明の湯が翌日には淡黄色に、鉄分と「阿蘇黄土」
内牧の町湯では、湯口の湯は澄んでいるのに、浴槽の縁が赤茶色に染まっていることがあります。湯楽さんの分析書には「微褐色」とあり、鉄分を含むお湯ならではの変化が気になりました。
鉄分を含む湯が空気に触れ、少しずつ色を帯びていくのだろうと思いました。いわゆる「金気(かなけ)」、鉄さびのような匂いや味のことです。
興味深かったのは、大阿蘇さんの分析書です。現地の試験では「無色透明」だったのに、試料採取から24時間後の試験室では「淡黄色微濁」に変わっています。鉄(II)イオンは3.1mg/kg。溶けている二価の鉄は、酸素に触れると三価の鉄に変化し、水に溶けにくい水酸化鉄などとなって濁りや沈殿を生じることがあります。その変化を思わせる記録が、分析書の二つの欄に並んでいました。阿蘇市の観光ガイドでも、内牧温泉は鉄分を多く含むと紹介されています。
さらに阿蘇ジオパークの阿蘇黄土ジオサイト解説には、阿蘇谷の中央部から西側に「阿蘇黄土」と呼ばれる鉄分が集積した湖成層があり、ベンガラの原料などに使われてきたとありました。湖成層とは、昔の湖の底にたまった地層のことです。
温泉の金気と、大地にたまった鉄。スケールも成り立ちも違いますが、内牧のある阿蘇谷が昔から鉄と縁の深い土地だと知って、浴槽の縁の赤茶色が少し誇らしく見えてきました。
中性の硫酸塩泉なのに、ほのかに香る硫化水素
湯楽さんの湯口付近では、ほんのりタマゴのような匂いがしました。分析書の知覚的試験にも「微硫化水素臭」とあります。硫黄泉ではない中性の硫酸塩泉で、なぜこの匂いがするのか。匂いの正体は硫化水素のはずなので、ごく少量でもお湯に溶けているのだろうと予想しました。
分析書を読み返すと、湯楽さんには硫化水素イオン(HS⁻)が0.3mg/kg、遊離硫化水素(H₂S)が0.24mg/kg含まれていました。硫黄泉と名乗るには総硫黄2mg/kg以上が必要なので、環境省の鉱泉分析法指針に照らすと、その基準には届かない量です。
面白いのは二つの比率です。硫化水素は、pH7前後でイオンの形と分子の形が近い割合になる性質があります。湯楽さんの量を分子の数に直すと、HS⁻とH₂Sはおよそ1.3対1でした。pH7.10という数字とも、おおむねつじつまが合います。匂いのもとになるのはH₂Sなので、中性の湯でもふわりと香るのだと思いました。
| 成分 | 含有量 | 物質量(概算) |
|---|---|---|
| HS⁻ | 0.30mg/kg | 0.00907mmol/kg |
| H₂S | 0.24mg/kg | 0.00704mmol/kg |
大阿蘇さんは遊離硫化水素が0.1mg/kg未満でしたが、現地では「微硫化水素臭」、24時間後は「微金気臭」と記録されていました。硫化水素は空気中に抜けたり酸化されたりするため、時間とともに香りが変わるのかもしれません。湯口と浴槽で香りが違う理由も、少しわかった気がしました。分析書の二つの知覚欄が、入浴中の観察ポイントを教えてくれました。
深さ150mの井戸から湯が噴く理由を、カルデラ湖の地層に探る
湯楽さんの分析書には「掘削井 掘さく深度150m」「358L/min(自噴)」とあり、大阿蘇さんも毎分386Lの掘削自噴でした。ポンプを使わずに、井戸から湯が自ら上がってくる。地下のお湯には圧力がかかっていて、上から水を通しにくい地層でふたをされているような姿をイメージしました。
調べると、阿蘇カルデラにはかつて湖がありました。阿蘇火山博物館の解説によると、カルデラ内に雨水がたまって湖ができ、溶岩によるせき止めや水の流出によって、形成と消失を繰り返してきたそうです。
さらに阿蘇ペディアの地下水解説では、地中に浸透した雨水が、上部の地層などによって圧力を受け、自噴する仕組みが紹介されていました。阿蘇谷の地下には砂や礫、溶岩などの水を蓄える層があり、周囲の山地から地下水が流れ込んでいるようです。阿蘇ジオパークのジオサイト解説によると、阿蘇谷東部の一宮・役犬原地区では、地下水が自噴し、その高さが2mほどに及ぶ場所もあるそうです。
予想と照らし合わせると、かつて湖の底にたまった泥の層がふたとなり、周囲から集まった水が地下で圧力を受けている、という姿が浮かびました。内牧のお湯の自噴にも、こうした地層が関わっているのでしょうか。同じ阿蘇谷で地下水も温泉も噴き上がる風景は、一つの大きな仕組みの表と裏のように思えました。
昭和14年の調査表で知る、内牧の湯の温度の歩み
内牧温泉は、阿蘇市の広報資料によると、明治30年(1897年)に井戸の掘削中に温泉が噴き出したことから発展した温泉地です。今の湯と昔の湯はどれくらい違うのだろうと気になりました。発見から100年以上たっているので、源泉温度が大きく違っていてもおかしくないのではないかと思いました。
探してみると、京都大学の学術リポジトリに残る調査資料に、昭和14年10月に行われた内牧温泉の調査表が収められていました。所有者ごとに源泉の深度と温度が並び、温度は38.5℃から49.0℃まで記録されています。表には明治31年の報告と比べる欄もあり、36℃台から42℃台の数字が並んでいました。
比較的新しい分析書と比べてみると、意外な結果でした。蘇山郷さんの温泉成分表では48.5℃、湯楽さんは42.0℃、大阿蘇さんは43.9℃です。昭和14年の温度の幅と、かなり重なっています。
予想に反して、80年以上の時を隔てても、内牧では似たような温度帯の湯が見られることがわかりました。もっとも、昔と今では源泉も掘削の深さも違い、個々の源泉では温度が変化した記録もあります。それでも、明治、昭和、平成と続く記録を並べると、40℃台を中心とした温度帯に内牧らしさを感じます。古い調査表を読んでから湯に浸かると、時間を旅している気分になりました。
漱石の半熟卵からあか牛丼へ、草原と雨がつなぐ湯と食
湯上がりにあか牛丼を食べに行こうと調べていて、ふと夏目漱石の『二百十日』を思い出しました。阿蘇を舞台にした小説で、宿の場面に半熟卵が登場したはずです。あか牛丼にのる温泉卵と、何かつながりはないだろうかと妄想が膨らみました。
熊本市の解説によると、漱石は第五高等学校の同僚・山川信次郎と阿蘇を旅し、それが『二百十日』の素材になりました。青空文庫の原文を読むと、半熟卵を注文したのに、生卵と固ゆで卵が出てくるという愉快なやりとりが描かれています。
一方のあか牛丼は、内牧温泉の「いまきん食堂」さんが発祥とされる阿蘇のご当地グルメです。店主へのインタビューによると、観光客向けの料理として夫婦で考案したそうです。また、農林水産省の解説では、阿蘇の草原は野焼き、放牧、採草といった人々の営みによって維持されてきたと紹介されています。
そして蘇山郷さんの説明では、内牧の湯は阿蘇に降った雨が地下にしみ込んでできたものです。草原に降った雨が地下へ向かい、やがて温泉として湧く。その草原をあか牛が歩き、人々の手で守られてきた草原の恵みが丼になる。漱石の卵は偶然の一致ですが、湯と食が同じ大地の営みにつながっているように思えてきました。阿蘇市の観光ガイドにある門前町の湧水「水基」めぐりも合わせれば、阿蘇の水を飲んで、浸かって、味わう旅になりそうです。



草原を渡る風に吹かれ、大地の湯に浸かり、あか牛を頬張る。
次の休みは、阿蘇内牧温泉で「カルデラが育んだ恵み」を丸ごと味わう旅に出かけませんか?
- 多彩な成分が彩る硫酸塩泉
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阿蘇内牧温泉には、ナトリウム・カルシウム・マグネシウムを含む硫酸塩泉が数多く見られます。同じ泉質名でも成分の割合は源泉ごとに異なり、湯の色や香りにも個性があります。温泉分析書を見比べる楽しさが詰まった温泉地です。
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温泉マニアあるある! – 阿蘇内牧温泉考察編



マニアの人はこうなっちゃう…かも!?
- 町湯の数を聞いて予定が崩壊する
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阿蘇内牧温泉に昔ながらの町湯が点在していると知ったマニア。「せっかくだから、何軒か巡ってみようかな」と軽い気持ちで訪れます。ところが、ひとつ入るたびに別の湯が気になり始め、「あっちの源泉も確かめたい」「こっちの湯口も見たい」と予定を変更。同行者に「観光は?」と聞かれても、「今、温泉街そのものを観光してるんだけど?」と不思議そうに答えるのです。
- 硫酸塩泉の名前を最後まで読みたがる
-
温泉分析書に「ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-硫酸塩温泉」と書かれているのを見つけたマニア。「おお、なかなか豪華な名前だねぇ!」と嬉しそう。同行者が「つまり硫酸塩泉でしょ?」と省略すると、「いやいや、そこが大事なんだよ」と力説します。長い泉質名を噛まずに読み上げ、なぜか小さな達成感まで味わってしまいます。
- マグネシウムの順位で盛り上がる
-
湯楽さんと大阿蘇さんの分析書を見比べたマニア。「こっちはカルシウムが先で、こっちはマグネシウムが先か……」と目を輝かせます。同行者が「どっちも硫酸塩泉じゃないの?」と尋ねると、「そう! だから面白いんだよ」と、ますます興奮。温泉に入りに来たはずなのに、気づけばイオンの順位を楽しむ謎の競技が始まっています。
- 自噴の湧出量に拍手したくなる
-
湯楽の源泉が地下150mから毎分358Lも自噴していると知ったマニア。「ポンプで汲み上げなくても、こんなに湧くのか……」と感動します。同行者が「で、何がすごいの?」と聞くと、「地下から自分で出てくるんだよ! 自分で!」と身ぶり手ぶりで説明。ついには湯口を見つめながら、「今日も元気に湧いてるねぇ」と源泉に話しかけ始めます。
- オーバーフローを見ると無口になる
-
浴槽の縁から静かにお湯があふれているのを見つけたマニア。さっきまで饒舌だったのに、急に黙って湯の流れを眺め始めます。同行者が「どうしたの?」と尋ねると、「いや……この光景、ずっと見ていられるなぁ」としみじみ。せっかく温泉に入ったのに、浴槽の外へ流れていくお湯にまで見とれてしまうのがマニア流です。
- ほのかな香りにドヤ顔をする
-
湯に浸かったマニアが、「ん? ほんのり硫黄っぽい香りがするね」とつぶやきます。同行者が「ここって硫黄泉なの?」と聞くと、「いや、硫酸塩泉なんだよ。でも硫化水素が少し含まれている源泉もあるんだ」とドヤ顔。さらに「泉質名だけでは語れないのが温泉の面白さ」と力説し、同行者から「はいはい、温泉博士」と笑われてしまいます。
- ぬるめの湯を見つけると帰れなくなる
-
阿蘇内牧温泉で、ゆっくり浸かれそうなぬるめの浴槽を見つけたマニア。「これは長居したくなる温度だねぇ」とご満悦。ところが、湯温の違う浴槽も気になり始め、「あっちも確かめてから出よう」と移動します。同行者に「そろそろ行くよ」と呼ばれても、「待って、今ちょうど温度の違いを楽しんでるところ」と、なかなか腰が上がりません。
- カルデラの地下を勝手に想像する
-
阿蘇の雄大な山並みを眺めながら、マニアは「この地下に、温泉が湧く仕組みが隠れているんだよなぁ」とつぶやきます。同行者が「景色、きれいだね」と話しかけても、「昔は湖があった場所もあるんだよね。地下水はどう流れてるんだろう……」と妄想が止まりません。せっかくの絶景なのに、頭の中では地面を透視しているのです。
- 温泉分析書を時代を超えて比較する
-
昔の調査記録に残る源泉温度を見つけたマニア。「おおっ…… 昔はこんな温度だったのか……」と興味津々。現在の分析書と見比べながら、「測定した場所や源泉も違うだろうけど、面白いなぁ」とひとりで納得しています。同行者が「昔の温泉に入れるわけじゃないでしょ?」と突っ込むと、「だからこそ、記録を読むんだよ」と嬉しそうに答えます。
- 赤茶色の浴槽を見て鉄人になる
-
浴槽の縁が赤茶色くなっていることに気づいたマニア。「もしかして、お湯に鉄が含まれているのでは……?」とつぶやきます。湯上がりに温泉分析書を確認すると、「やっぱり鉄! 鉄いるわ!!」と大興奮。その姿を見たまわりの人から、いつしか”鉄人”とあだ名されてしまうのです。



管理人いじりですね…
そう呼ばれるのも悪くない!








