老神温泉レビュー|吟松亭あわしまさんでの宿泊と朝市を歩く旅(群馬県沼田市)

湯め活びより老神温泉体験記編アイキャッチ画像

片品川が刻む深い渓谷と、奥利根の山々に囲まれた老神温泉。
複数の源泉が利用され、宿によって泉質や湯使いが異なる、湯めぐりの奥深さを秘めた温泉地です。
川沿いの湯宿には昔ながらの山里の風情が残り、湯けむりの向こうには緑豊かな山並みが広がります。
湯口から注ぐお湯の香り、渓谷の瀬音、朝市に並ぶ土地の味覚。一つひとつを確かめながら歩きたくなります。

この記事でわかること
  • 吟松亭あわしまの宿泊体験と口コミ
    素泊まりで過ごした1泊2日の様子や、館内の雰囲気を体験記で紹介します。
  • 老神温泉の泉質と源泉かけ流しの魅力
    8号泉・10号泉の混合泉を、温泉分析書と実際の湯ざわりから紹介します。
  • 大浴場・露天風呂の湯温と硫黄の香り
    内湯と露天風呂の違いや、早朝に際立った硫黄の香りを振り返ります。
  • 老神温泉の朝市と周辺グルメ情報
    朝市のおはぎや大蛇みこし、沼田で味わったとんかつを紹介します。
  • 老神温泉の宿泊旅行と周辺観光の楽しみ方
    白根温泉への立ち寄りから、星空や二重の虹まで旅の足跡をたどります。
目次

老神温泉ってどんなところ? | 4コマ漫画で体験してみる

ゆめにゃん

猫は入れないからフィクションにゃ…

老神温泉の魅力を詰め込んだ4コマ漫画。ゆめにゃんが渓谷、源泉、朝市、吹割の滝を紹介。

老神温泉 体験記

8月中旬の平日、片品川の渓谷を目指して車を走らせました。
今回宿泊したのは、単純温泉と単純硫黄温泉の2つの源泉を利用する「吟松亭あわしま」さんです。
無色透明の湯を観察し、廊下に並ぶ温泉分析書を読み、夜明け前には前日よりもはっきりとした硫黄の香りに出会いました。
流星が横切る空、朝市の大蛇みこし、そして突然現れた二重の虹。1泊2日でたどった老神温泉の記録です。

この体験記は、訪問当時の個人的体験と記憶をもとに情報を交えて執筆しています。季節や営業状況、時間の経過などにより、掲載内容が現在と異なる場合があります。お出かけ前には、各施設の公式サイト等で最新情報をご確認ください。

二つの源泉を目当てに片品川の渓谷へ

老神温泉で宿を探すうちに、単純温泉と単純硫黄温泉を利用する吟松亭あわしまさんを見つけました。泉質の異なる源泉を混合したお湯への興味に加え、朝市会場まで歩いて行ける立地も宿選びの決め手となりました。白根温泉を経由し、午後の老神温泉へ向かいました。

  • 異なる源泉を引く宿への期待
    老神温泉について調べていたとき、泉質の異なる複数の源泉が利用されていることを知りました。なかでも目に留まったのが、老神8号泉と10号泉を利用する吟松亭あわしまさん。単純硫黄温泉と単純温泉を合わせると、どのような湯色や香りになるのでしょうか。さらに朝市の会場が宿のすぐ近くにあると知り、今回の宿泊先に決めました。
  • 白根温泉を経由した山あいの道
    8月中旬の平日、青空の下を車で走り、群馬県北部へ向かいました。いったん老神を通り越して片品村まで足を延ばし、炭火で焼かれたとうもろこしを購入。かぶりつくと、香ばしい焼き目の向こうから粒の甘みが広がりました。その後は白根温泉にも立ち寄り、ひと風呂浴びてから再び出発。窓の外に山並みを眺めながら、国道120号を老神温泉方面へ進みました。
  • 15時のチェックインと山里の空気
    片品川に沿って老神温泉へ入り、15時ちょうどに吟松亭あわしまさんへ到着しました。駐車場に車を停めて外へ出ると、周囲には山あいの落ち着いた景色が広がっています。フロントでチェックインを済ませ、荷物を抱えて客室へ。窓の外に目を向けながら、今日これから入る温泉のことを考えていました。
  • 浴衣とタオルを手に大浴場へ
    客室に荷物を置くと、さっそく浴衣とタオルを手に取りました。まだ館内をゆっくり見て回る前でしたが、まずはお湯を確かめたいところ。廊下を歩き、男性大浴場へ向かいました。暖簾の前で足を止め、浴室から聞こえる水音に耳を傾けました。いよいよ8号泉と10号泉の混合泉との対面です。
脱衣所の温泉分析書から混合泉を読み解く

浴場へ入る前に立ち止まったのは、脱衣所に掲示された温泉分析書の前でした。2004年の分析結果には、8号泉と10号泉の混合泉と記載されています。pHや成分総計、温泉利用状況を追いながら、目の前の浴槽に注がれるお湯の姿を想像しました。

  • 8号泉と10号泉の混合泉を確認
    脱衣所の壁に掲げられていた温泉分析書には、源泉名として「8号泉・10号泉の混合泉」と記されていました。分析年月日は2004年11月。泉温47.1℃、pH7.2、泉質は単純温泉です。異なる泉質の源泉を利用している宿ですが、ここに掲示された混合泉の分類は単純温泉。数字を目で追いながら、実際のお湯にはどのような個性が残っているのか、ますます気になってきました。
  • 成分総計と硫黄成分の記載
    成分表を見ると、成分総計は0.48g/kg。ナトリウムイオンや硫酸イオン、塩化物イオンなどの数値が並びます。一方、遊離硫化水素は0.0mg/kgとの記載でした。硫黄泉を含む混合泉でありながら、分析書では単純温泉に分類されている点が興味深いところです。湯口に近づいたとき、硫黄の香りは残っているのか。確認したい項目が一つ増えました。
  • 加水と加温の掲示に目を留める
    続いて温泉利用状況を確認しました。加水の欄には「加水していません」、加温については冬期のみ実施するとの記載があります。異なる温度の源泉を利用していることもあり、どのような方法で浴槽の湯加減を管理しているのか気になりました。ただし、この掲示は分析当時の利用状況を示すもので、現在とは異なる場合もあります。
  • 内湯と露天の湯使いを確かめる
    循環・ろ過の欄には、衛生管理のため露天風呂のみ循環していると記載されていました。また、消毒剤を使用していることも明示されています。内湯では、浴槽の縁から流れ出るお湯の様子をじっくり観察してみたいところ。掲示された数値と利用状況を頭に入れ、脱衣籠に衣服を収めました。ガラス戸の向こうには、湯けむりの漂う浴室が広がっていました。
内湯のオーバーフローと露天風呂の景色

広い内湯では、浴槽からお湯がさらさらと溢れ出していました。無色透明の湯は体感で42℃前後。湯口付近ではわずかに硫黄らしい香りを拾えたものの、全体としては控えめな印象です。内湯と露天を行き来しながら、湯色や湯ざわりの違いを観察しました。

  • 浴槽に広がる透明な湯
    シャワーで体を洗い流し、まずは内湯の主浴槽へ向かいました。広い湯船には透明なお湯が張られ、縁からは絶えずお湯が流れ出していました。足先からゆっくり浸かると、体感では42℃前後でしょうか。熱さに身構えるほどではなく、肩まで沈めると湯面にゆったりと波紋が広がりました。しばらくは浴槽の縁を越える水音に耳を傾けていました。
  • 湯口で探した控えめな硫黄の香り
    次に、湯口へ近づいてみました。注がれるお湯の流れを眺めながら、少し顔を寄せて香りを確かめます。すると、かすかに硫黄らしい匂いを拾えたような気がしました。ただ、浴室全体に広がるほどではありません。湯色は無色透明で、浴槽の底まで見通せました。硫黄泉を含む混合泉と知っていたため、つい何度も湯口へ視線が向いてしまいました。
  • さらりとした湯ざわりと白い浮遊物
    手のひらでお湯をすくうと、さらりとした感触がありました。強いぬめりを意識することはなく、指の間をすっと流れ落ちていきます。浴槽の底に目を向けると、細かな白いものが水流に乗って漂っているようにも見えました。光の当たり方で表情を変える透明な湯を眺めていると、つい観察時間が延びてしまいました。
  • 岩組みの露天風呂で山あいを感じる
    内湯を出て引き戸を開けると、岩組みの露天風呂がありました。こちらも透明なお湯が張られ、内湯でかすかに拾った硫黄の香りは、さらに控えめでした。露天風呂は循環と掲示されていたため、湯口や湯面を眺めながら内湯との違いを探します。景色を眺め、水音に耳を傾けるうちに、時間が過ぎていました。
廊下の分析書で知る源泉の違いと歴史

入浴後、廊下で見つけたのは、額装された複数の温泉分析書でした。2016年の資料には8号泉、10号泉、混合泉の数値がそれぞれ記され、泉温や泉質の違いが読み取れます。さらに奥には1936年の古い分析表まであり、部屋へ戻る途中で足が止まってしまいました。

  • 入浴後に見つけた分析書の列
    脱衣所を出たところで給水器を見つけ、水分補給をしました。客室へ戻ろうと廊下を進むと、壁面に複数の温泉分析書が額装されています。脱衣所で読んだものとは異なり、こちらは2016年の分析結果でした。8号泉、10号泉、そして混合泉が別々に掲示されていました。さっそく足を止め、先ほど浸かったお湯と数値を照らし合わせることにしました。
  • 35.8℃の8号泉は単純硫黄温泉
    老神8号泉の分析書には、泉温35.8℃、pH6.7、湧出量50.7L/分と記されていました。泉質は単純硫黄温泉(硫化水素型)です。遊離硫化水素は1.5mg/kg、硫化水素イオンも0.7mg/kg含まれています。35℃台という源泉温度が目を引きました。温度の異なる10号泉と混合することで、湯加減を調整しているのでしょうか。そんな疑問が浮かびました。
  • 湯量豊富な10号泉との組み合わせ
    隣の10号泉を見ると、泉温53.3℃、pH8.0、湧出量256L/分。泉質は単純温泉でしたが、知覚的試験には硫化水素臭の記載もあります。2016年の混合泉は泉温52.7℃、pH7.5、泉質は単純温泉。温度の異なる2つの源泉を組み合わせることで湯加減を工夫しているのかもしれません。ただし、混合比率や供給方法は確認しておらず、分析書の数値だけでは判断できません。宿の方々が日々どのように湯を管理しているのか、興味が膨らみました。
  • 昭和11年の木製分析表との出会い
    さらに通路の奥で、年季の入った木製の分析表を発見しました。記された日付は昭和11年6月29日。墨文字のような書体で成分が並び、現在とは異なる表記で「単純硫化水素泉」と記されています。現代の8号泉や10号泉と同じ源泉の記録なのかは分かりませんが、戦前の分析表が今も館内に残されていることに驚き、しばらく見入ってしまいました。こうした資料を大切に掲示している宿の姿勢にも、敬意を覚えました。
沼田の夕食と夜明け前の星空観察計画

今回は直前の予約だったため、素泊まりでの宿泊です。夕食は沼田市街地方面へ出かけ、とんかつをいただきました。宿へ戻ったあとはもう一度温泉へ。夜の湯でも硫黄の香りは控えめでしたが、テレビで流星群の話題を見つけ、翌朝の露天風呂へ期待が向かいました。

  • 沼田方面へ向かいロースカツを注文
    17時を過ぎたころ、夕食を求めて宿を出発しました。今回は素泊まりのため、沼田市街地方面へ車を走らせます。街道沿いで目に入ったとんかつの看板が気になり、選んだのは「ゆき藤」さん。注文したロースカツは、衣を箸で割ると香ばしい匂いが広がりました。旅先で地元の店に立ち寄るのも楽しみのひとつです。
  • 18時30分ごろに宿へ戻る
    夕食を終え、18時30分ごろに吟松亭あわしまさんへ戻りました。明るかった山並みは次第に暗くなり、温泉街には夕暮れの静けさが広がっています。客室へ戻って浴衣に着替え、再び大浴場へ向かいました。昼間と同じ湯船に浸かり、湯口から流れ込む透明なお湯を観察します。硫黄の香りは、やはりほとんど目立ちませんでした。
  • テレビで見つけた流星群の話題
    入浴を終えて客室へ戻り、何気なくテレビをつけました。画面に映っていたのは、ペルセウス座流星群の話題です。スマートフォンでも情報を調べると、夜明け前の空に注目したくなりました。山あいの温泉宿で迎える早朝なら、星空を眺める時間もつくれそうです。翌朝の露天風呂で空を見上げてみようと思いました。
  • 午前4時にアラームを設定する
    スマートフォンのアラームを午前4時に設定しました。目標は、まだ外が暗いうちに露天風呂へ向かうこと。もっとも、空がどこまで見えるのかは、実際に行ってみなければわかりません。浴室の屋根や木々に遮られる可能性もあります。それでも、早朝の入浴と星空観察を組み合わせる機会はそう多くありません。明日の天気を気にしながら、布団に入りました。
夜明け前に出会った硫黄の香りと二つの流星

翌朝4:30ごろ、再び大浴場を訪れると、前日よりもしっかりと硫黄の香りが漂っていました。同じ浴場なのに、時間帯によってこれほど印象が変わるのでしょうか。露天風呂では2つの流星にも遭遇。夜明け前の静かな湯船で、今回の旅を象徴する体験が待っていました。

  • 午前4時30分の浴室で立ち止まる
    アラームを止めたあと少し寝過ごし、4時30分ごろに大浴場へ向かいました。館内はまだ薄暗く、廊下に響くのは自分の足音だけ。脱衣所を抜けてガラス戸を開けた瞬間、思わず立ち止まりました。昨日の午後や夜にはほとんど意識しなかった硫黄の香りが、今朝ははっきりと鼻に届きました。同じ宿、同じ浴室での変化に、しばらく湯口を見つめました。
  • 夜間の空気の流れを想像してみる
    なぜ早朝だけ硫黄の香りが際立っていたのでしょうか。8号泉は単純硫黄温泉ですが、混合泉としては単純温泉に分類されており、普段の香りは控えめなのかもしれません。また、夜間は入浴者の出入りが少なく、扉の開閉や浴室内の空気の流れが昼間と異なっていた可能性も考えました。換気状況や源泉の供給条件を調べたわけではないため、あくまで現地で浮かんだ仮説です。
  • 屋根の隙間に現れた二つの流星
    シャワーを済ませ、まずは露天風呂へ向かいました。外へ出ると、夜明け前の空気が頬にひやりと触れます。湯船に浸かって見上げると、張り出した屋根のため、空が見える範囲はわずかでした。それでも暗い空の一角を眺め続けていると、白い光の筋がすっと横切りました。さらにもう一つ。短い時間に2つの流星を目にして、空を見上げたまま動けなくなりました。
  • 湯口の硫黄臭と朝のオーバーフロー
    露天風呂から内湯へ戻り、昨日と同じ湯口の近くへ腰を下ろしました。流れ込むお湯に顔を寄せると、やはり硫黄の香りが前日よりも強めに感じます。湯色は変わらず無色透明で、底のほうには白い細かな浮遊物が見えました。浴槽の縁からはさらさらとお湯が溢れ、静かな浴室に水音が続いています。ほどなく窓の外が白み始め、湯面に朝の光が差し込みました。入浴する時間帯が違うだけで、お湯の印象がこんなにも変わるとは。今回の宿泊で忘れられない場面となりました。
朝市の大蛇みこしと二重の虹に見送られて

早朝の入浴を終え、6時には老神温泉の朝市へ向かいました。地元の野菜や手作りのおはぎが並び、建物の中には大蛇みこしの姿も。買い物の帰り道では、突然現れた二重の虹に足が止まりました。山里の朝は、最後まで印象深い景色の連続でした。

  • 朝6時に歩いて向かった老神朝市
    朝6時、宿の玄関を出て朝市会場へ向かいました。徒歩数分の距離なので、朝の散歩にもぴったりです。会場には地元の方々が並べた野菜や加工品があり、店先を巡るたびに目が止まります。夏野菜のみずみずしい色合いや、瓶に詰められた手作りのドレッシングも気になりました。ただ、まだ旅の途中です。生鮮品の購入は見送り、朝食にできそうなものを探しました。
  • 手作りのおはぎと大蛇みこし
    朝食用に手作りのおはぎを購入し、会場の周囲を歩いていると、建物の中に巨大な大蛇みこしが納められていました。老神温泉の開湯伝説に由来する大蛇の姿を間近に眺め、胴体のまわりをゆっくり歩きます。長く連なる造形には、地域の方々が受け継いできた祭りの歴史が重なります。湯口や温泉分析書とはまた異なる、老神温泉の個性に触れた朝でした。
  • 帰り道の空に現れた二重の虹
    朝市での買い物を終え、宿へ戻ろうとしたとき、空に大きな虹が架かっていました。淡い灰色の空を背景に、赤や黄色、緑の帯がくっきりと弧を描いていました。しかも、その外側にはもう1本の虹まで。これまで見てきた虹の中でも、ひときわ鮮やかな色彩でした。足を止め、何枚も撮影しました。ところが、その直後に大粒の雨が降り始め、慌てて宿の玄関へ駆け込むことになりました。
  • おはぎの朝食と宿への感謝
    客室へ戻り、朝市で購入したおはぎをいただきました。粒あんの甘さと柔らかな餅の食感を味わいながら、窓の外に目を向けます。出発予定の9時30分までは、テレビを消して静かに過ごしました。身支度を済ませ、フロントでチェックアウト。スタッフの方には、滞在中のお礼とともに、印象に残ったお湯への感謝を伝えました。玄関を出るころには雨も小降りとなり、再び車で次の目的地へ向かいました。
ゆめにゃん

渓谷の瀬音を聞き、硫黄の香りを確かめ、山里の朝市を歩く。
次の休みは、老神温泉で「奥利根の飾らない湯と風景」をゆっくり味わう旅に出かけませんか?

老神温泉 – アクセスと基本情報

温泉地名老神温泉
所在地群馬県沼田市
入浴施設複数あり
今回は吟松亭あわしまさんを利用させていただきました。
主な泉質単純温泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
単純硫黄温泉(硫化水素型・低張性・中性・温泉)
※吟松亭あわしまさんの2016年分析書による。8号泉・10号泉の混合泉は単純温泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)。
pH:※2016年の分析値。老神温泉全体の源泉を代表する数値ではありません。
老神8号泉:pH6.7
老神10号泉:pH8.0
8号泉・10号泉の混合泉:pH7.5
お湯の特徴今回宿泊した吟松亭あわしまさんでは、無色透明でさらりとした湯ざわりのお湯が印象に残りました。
広い内湯では石造りの浴槽からお湯が溢れ、洗い場へ流れるオーバーフローの水音が続きます。
湯底には細かな白い浮遊物も見られ、湯口付近で湯色や流れをじっくり観察しました。
香り到着後と夜の入浴では、硫黄の香りはほとんど目立ちませんでした。
ところが翌朝、浴室に入ると明瞭な硫黄臭が漂っていました。混合泉の成分や夜間の空気の流れが関係していたのかもしれません。
同じ浴室で時間帯によって異なる香りに出会った、印象深い体験です。
雰囲気片品川の渓谷沿いに宿が点在し、山々に囲まれた静かな温泉街が広がります。
大きな歓楽街はなく、夕暮れには車の往来も少なくなり、山里らしい景色が続いていました。
一方、早朝の朝市には地元の野菜や加工品が並び、買い物客の声が響きます。
夜の静けさと朝の賑わい、その両方が老神温泉の印象に残りました。
楽しみ方泉質の異なる源泉を利用する宿を選び、湯口の香りや湯ざわり、オーバーフローを観察する湯めぐりがおすすめです。
宿泊した翌朝は名物の老神温泉朝市へ。
地元の野菜や漬物、手作りのおはぎなどを探しながら、大蛇みこしにも目を向けてみてください。
周辺では片品川が岩盤を削った吹割の滝を散策し、沼田市街地ではとんかつなどの食事を組み合わせるのも一案。
山あいの温泉と土地の味覚を巡る旅ができます。
※源泉や施設によって記載と異なる場合があります。コンディションによって印象は変わる場合があります。
※掲載している情報は訪問時のものです。最新の情報は公式サイト等で確認をお願いいたします。
混合泉が生む湯の個性

異なる源泉を組み合わせる混合泉は、単独の源泉とは違った成分構成を持つのが特徴です。老神温泉の8号泉と10号泉も、泉温やpH、硫黄成分に違いがあります。温泉分析書を読み比べると、混合後の泉質名だけでは見えてこない湯の背景を探ることができます。

硫黄の香りと時間帯の謎

硫黄泉を含む混合泉でも、硫黄の香りが常に明瞭とは限りません。湯温や空気の流れ、成分の状態などによって、匂いの印象が異なる可能性があります。老神温泉での宿泊体験は、同じ浴槽でも入浴する時間によって新しい発見があることを教えてくれました。

源泉かけ流しと湯使いの違い

源泉かけ流しと聞くと、浴槽から溢れるお湯を思い浮かべますが、実際の湯使いは施設や浴槽によって異なります。老神温泉にも、かけ流しや循環を組み合わせた浴場があります。加水・加温・消毒の有無まで確認すると、宿ごとのお湯の扱い方が見えてきます。

温泉分析書でたどる湯の歴史

温泉分析書には、泉質やpHだけでなく、分析された年代も記録されています。老神温泉では、昭和初期の古い分析表が残る宿もあります。昔と今の数値を単純比較することはできませんが、源泉の記録を読み解くことも、歴史ある温泉地を訪ねる楽しみの一つです。

老神温泉朝市と大蛇伝説

老神温泉の朝市は、地元の農産物や加工品を探せる山里の催しです。温泉街には赤城山の神にまつわる大蛇伝説が伝わり、大蛇まつりも開催されています。朝市とあわせて地域の伝承をたどれば、湯船の外にも老神温泉ならではの見どころが広がります。

温泉マニアあるある! – 老神温泉レビュー編

ゆめにゃん

マニアの人はこうなっちゃう…かも!?

混合泉と聞くと配合を知りたがる

二つの源泉が混ざっていると知った瞬間、「で、割合は何対何なんだろう?」と疑問が生まれます。友達が「混ざってるなら、それでいいじゃん」と言っても、「いや、そこが面白いんだよ!」と譲りません。入浴前から頭の中で勝手に混合実験が始まっています。

脱衣所でなかなか服を脱がない

浴場に入ったはずなのに、いつまでも脱衣所から出てこないマニア。理由はもちろん、壁に掲示された温泉分析書です。「おっ、pH7.2! 成分総計0.48g/kg!」と数字を読み始め、気づけば数分が経過。友達から「まだ入らないの?」と声をかけられ、「今から! あとちょっと」と返事します。お湯に浸かる前の儀式が、少々長すぎるのです。

湯口の前で鑑定士になる

内湯に入ると、真っ先に湯口の近くへ向かうマニア。お湯の流れや湯色を眺め、邪魔にならない場所から香りを確かめます。「ふむ……硫黄の気配は控えめだな」と真顔でつぶやく姿に、友達は「何を鑑定してるの?」と苦笑い。「源泉の存在を探してるんだよ」とドヤ顔で答えますが、源泉を鼻だけで識別できるわけではありません。

オーバーフローを数えたくなる

広い内湯で浴槽の縁からお湯が溢れていると、マニアの視線はなぜか床へ向かいます。「あそこも流れてる! こっちも!」と、オーバーフローの場所を次々に発見。友達が「せっかくの大浴場なんだから景色も見なよ」と言っても、「この流れ方が面白いんだよ!」と夢中です。気づけば浴槽そのものより、湯船の外を眺めている時間が長くなっています。

夜明け前の入浴に理由をつける

午前4時にアラームを設定するマニア。「早朝の温泉は、昼間と雰囲気が違うからね」と真剣な表情です。友達が「そんな時間に起きるの?」と尋ねると、「星も見たいし、湯口も観察したいし……」と理由が次々に増えていきます。結局、少し寝坊して4時30分に浴場へ。早起きの目的が、星空観察なのか温泉調査なのか、本人にもわからなくなっています。

流れ星より湯口が気になる

露天風呂から空を見上げ、流れ星を目撃したマニア。「おおっ! 今の見た!?」と大興奮。ところが数分後には内湯へ戻り、いつもの湯口で香りを確かめ始めます。友達が「流星群を見に来たんじゃなかったの?」と突っ込むと、「いや、こっちにも発見があってさ……」と真顔。天体観測と温泉観察を同じ朝に詰め込む、欲張りな旅になってしまいます。

朝市でも温泉の話に戻ってしまう

朝6時、老神温泉の朝市へ向かったマニア。野菜や手作りのおはぎを眺め、大蛇みこしにも目を奪われます。友達が「このおはぎ、おいしそうだね」と話しかけると、「そういえば、さっき浴場でさ……」と突然話題を戻してしまいます。「今は朝市の時間!」と注意されても、頭の片隅では朝風呂の余韻が残っています。

硫黄の香りを全国で検証したがる

「時間帯によって、硫黄の印象が微妙に違う気がするんだよね……」と真剣な顔でつぶやくマニア。「これはもう一度確認しないとな。ほかの温泉地でも検証してみたい……」と、なぜか調査範囲を広げ始め、まわりからは”硫黄ソムリエ”とあだ名されてしまうのです。

管理人

管理人いじりですね…
そう呼ばれるのも悪くない!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

温泉巡り歴15年。
トロトロのお湯と硫黄の香りが大好物。
なのに他の泉質にもすぐハマってしまう。
休日は山奥の秘湯へ直行。
そして、猫が好き。

目次